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2008年3月26日

「昔持っていた気持ちを、もう一度出すことができたんだ」
ヨアキム・ハンセンインタビュー

戦で朴光哲を破り、5月11日(日)に開催の『HEIWA DREAM.3 ライト級グランプリ2008 2nd ROUND』(さいたまスーパーアリーナ)での同トーナメント準々決勝進出を決めたヨアキム・ハンセンにインタビュー。2nd ROUNDに向けての意気込みを語った。【取材日:2008年3月16日】

■「満足のいく試合内容だったよ」

──2nd ROUND進出おめでとうございます。昨夜の試合を振り返っていかがですか?
ハンセン サンキュー。自分が昔持っていた気持ちを、もう一度リング上で出すことができたんだ。とても嬉しかったよ。
──“昔持っていた気持ち”とは?
ハンセン 誰しも人生には必ずアップダウンがある。例えば、仕事。順調なときもあれば、嫌気がさすときもあるだろう。オレもプロ格闘家として、嫌気がさすときがあった。しかし、“リングの上で熱い試合をしたい”という思いは、どんなに小さくなっても、決して消えることはなかったんだ。昔のオレはその思いを全面に出して闘ってきた。昨日は、そのときと同じような気持ちで闘うことができたんだよ。
──闘ってみた朴選手の印象について教えてください。
ハンセン 非常にトリッキーな選手だった。ボクシングがうまく、彼のペースになるとマズイと思ったよ。だから、自分の作戦としては、彼のパターンにはまらないように気を付けながら闘うことを心掛けたんだ。朴はとても強い選手だったよ。今回はノルウェーからボクシングのトレーナーが一緒に来日してセコンドに付いてくれていたんだけど、コーナーから朴のボクシング技術を攻略するための細かいアドバイスをしてもらったんだ。これが勝利の大きなポイントだったと思う。
──お互いにアグレッシブに攻め合い、ファンも熱狂していました。
ハンセン 世界でもっとも目の肥えた日本のファンを満足させたいと常々思っているので、喜んでもらえたなら嬉しいね。自分としても満足のいく試合内容だったよ。
──大会全体としての雰囲気はいかがでしたか?
ハンセン 最後の試合で残念なムードが漂ったけど、それ以外は非常に素晴らしいイベントだったと思うよ。ただ、最後の試合も、MMAの試合では十分に起こりうることなんだ。自分もかつて修斗での川尻との試合で似たようなアクシデントがあった。青木とカルバンには、今回は今回のこととして乗り越えて、次にまたいい試合を見せてほしいと思うね。
──1回戦の試合を見て気になった選手はいますか?
ハンセン エディ・アルバレスだね。彼の試合は見たことなかったんだけど、とても印象的だったね。落ち着いていて、例えパンチをもらっても冷静に対処して、自分の作戦をコンスタントに展開していた。身体的な強さも感じたね。
──日本人ファイターで気になった選手はいますか?
ハンセン 石田と川尻。石田は気持ちの強い、ガッツのある選手。“絶対に勝つ!”という気持ちは、ファイターにとってもっとも重要な部分だとオレは考える。絶対に諦めず、スタミナがあって、グラップリングも上手だ。川尻は、基本的には石田と似ているんだが、石田よりも打撃に重点を置いている感じがする。特にパンチ。石田はキックのイメージがあるけど、川尻はパンチで攻めるイメージがあるね。両者とも非常に手強い選手だと思ったよ。

■「2nd ROUNDに向けて気合いは十分」

──2nd ROUNDで闘ってみたい選手はいますか?
ハンセン 2nd ROUNDに進む選手は全員強いので、相手は誰でもいい。
──例えば、以前敗れている青木真也選手と闘ってみたいとかは?
ハンセン リマッチということには、あまりこだわりはないんだ。今回のトーナメントには、青木や川尻、そしてカルバンといった過去に闘ったことのあるファイターがいるけど、初めて闘う相手でもかつて闘ったことのある選手でも、ファンが見たいと思う相手と闘いたいね。
──2nd ROUNDに向けてどんなスケジュールを立てていますか?
ハンセン 飲んで遊んで……は、とりあえずお預けだ(笑)。1週間ほど体を休ませてから、次に向けてのトレーニングを開始しようと思う。週に2回、オスロ(ノルウェーの首都)にあるボクシングジムで練習して、残りはレスリングやグラップリングなどの総合の練習。今はコンディションが非常にいいので、今の状態をキープしつつ、2nd ROUNDの3週間前くらいから試合用の体作りをしたいと思う。
──最後に2nd ROUNDに向けての抱負をお願いします。
ハンセン 2nd ROUNDに向けて気合いは十分。昔持っていたガッツを取り戻せたので、次の試合も期待してほしいね。