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2010年12月24日

二連敗してムカついてるし、いまごろ適正階級に気づいたし、だけどずっと笑い続けるし、100%自分のために格闘技をやっているという桜庭和志インタビュー

12・31『Dynamite!!〜勇気のチカラ2010〜』(さいたまスーパーアリーナ)にて行なわれるDREAMウェルター級タイトルマッチで、王者マリウス・ザロムスキーに挑戦する桜庭和志にインタビュー。今年の試合を振り返りながら、ザロムスキー戦に向けての現在の心境をあらためて語ってもらった。【聞き手:井上崇宏(ペールワンズ)】

■「2010年、二連敗。ホントにムカつくんですよね」

──さて、今年2010年はハレック・グレイシー、ジェイソン“メイヘム”ミラーを相手に連敗を喫してしまいました。
桜庭 そうですね。いやあ、ムカつくんですよね。ホントにムカつきます。
──何に対してムカつくんですか?
桜庭 何って、そりゃもう自分にですよ。
──負けた自分に対して。
桜庭 ええ。いや、違う。“負けた自分”にじゃなくて、“一本が取れなかった自分”に対してですよ。
──なるほど。その違いは大きいですね。
桜庭 もしもね、僕という人間がもう一人いたとしたら、確実に僕の頭を引っぱたいてますからね。「おめえ、何やってんだ! 極めろよ!!」って。
──でも、桜庭さんって、あんまりそういう感情や態度を人前では出さないですよね。
桜庭 試合が終わってね、会場の中にいるときはまだそんなにムカつかないんですよ。それからバックステージに戻って、お客さんの姿が見えなくなった瞬間からだんだんと腹が立ってきて、「ムッカつくな、この野郎!」ってなるんですよね。ちょっと時間がかかるんです。
──そういう負けたとき……じゃなくて、一本取れなかったときのムカつく感情って、どれくらい持続するもんなんですか?
桜庭 うーん……たぶん、次の試合で一本を取るまで。
──じゃあ、今もずっとムカついてるんですか。
桜庭 ええ。ムカついてるっていうか、あのね、こうなっちゃうともう気分はずっと曇りなんですよ。
──晴れない。
桜庭 試合で一本を取ることができないと、普段の生活でもずっと視界全体が曇って見えてる感じなんですよね。たぶん過去の経験上、もうそれって次の試合で一本を取るまで曇ってるんですよ。練習中に一本取ったときは、一瞬だけ曇り空から光が差すような感じ。それで、次の試合で一本を取ったらやっと快晴になる。だから、今の天気は「曇りときどき晴れ」なんですよ(笑)。
──試合では完全に一本を取りにいってるわけですね。自己分析だと、2試合ともどうして一本を取ることができなかったんでしょうか?
桜庭 振り返ってみると、いろんな組み立てがしっかり出来なかったからだと思いますね。それとタックルとかいろんなタイミングも悪かった。だから、敗因は全部自分ですよ。
──ニュアンスからすると、選手にしてみたらイージーミスといえるようなしくじりなんでしょうね。桜庭さんほどキャリアを積んでいても、しくじることってあるんですね。
桜庭 いや、ありますよ、それは。それをキャリアがどうとかっていう話になるとですよ、プロ野球のピッチャーだって常にストライクを取れるわけじゃないじゃないですか。たぶんあれと同じ感覚ですよ。
──ああ、なるほど。
桜庭 「うわ、手に汗かいたまんまボール握っちゃってた」みたいなもんで、どれだけ長くやっていても、ふとしくじることってあるんですよね。でもまあ、もちろんそういう簡単なミスをする自分にムカついてるわけですけど(笑)。
──しかもメイヘム戦では初の一本負けとなりましたね。
桜庭 いや、そこはね、全然気にならないんですよ。それはホントに気にならない。練習でも完全に一本取られることってあるし、完全にハマっちゃったら、僕はすぐに諦めますから。「初めて一本負けを喰らった」とか、その事実に対しては特になんもないですよ。
──ただ、やっぱり練習と試合とでは違いますよね? 練習で取られるのは全然アリっていう感覚は、なんとなくわかるんですよ。
桜庭 違わないですよ。「練習で一本取られる」ってことを軽く考えてるかもしんないですけど、「全力で本気を出してやってる練習において、完全に一本を取られる」ってことを言ってるわけですから。そんなこと、全然ありますからね。
──つまり、「人前での初の一本負け」なんだと。
桜庭 そうそう、正しくはそれです。



■「自分の適正体重にちょっと気づいてしまったという…」

──そして、そんなムカつきを抱えながら、大晦日では階級をひとつ下のウェルター級に落として、マリウス・ザロムスキーと闘うことになりました。
桜庭 はい。
──しかもタイトルマッチということで。いやもう、これは話の展開が急すぎて、意味がよくわかんないですよ(笑)。
桜庭 急すぎ? ああ、そうか、世の中的には流れが急すぎに感じるのか。
──本人的には急ではないんですか?
桜庭 いや、だってもう、周囲には1年くらい前からずっと「階級を一個落とさないか?」って言われ続けてましたからね。「適正体重だし、マッチメイクのバリエーションも広がるから」って。
──そうなんですね。だけど、これまではそれをずっと拒んできていたわけですよね? PRIDE時代にもそういう提案をされて、断わり続けてたじゃないですか。
桜庭 そうですね。やっぱり体重を落とすのって、僕の中では「逃げてる」っていう印象があったんですよね。僕が大学時代にアマレスをやっていたときは減量もやってたんですけど、当時のアマレスっていうのは「当日計量」だったんですよ。でも、いま僕が闘っている総合の試合は「前日計量」じゃないですか。
──そうなんですよね。
桜庭 前日計量だとね、たとえば80キロぐらいの人が70キロまで落としたとしても、試合の当日には普通に80キロに戻ってるわけですよ。「じゃあ70キロの人間じゃねえじゃん」って思ってて。
──一方で、普段から70キロぐらいの人間は、当日も70キロのままですからね。
桜庭 そう。それでもう普通に10キロ違うでしょ? お互いが当日も70キロならいいんだけど。あとは、やっぱり「明日でもあさってでも、いつだって試合ができる状態でいたい」という気持ちがあるんですよ。いついつの試合に備えて減量だったり調整をするとか、そういうのがちょっといまいちわからない。「じゃあ、いつでも試合することができないのか?」っていう。なんかそういう減量の仕組みが嫌だったんですよね。
──桜庭さんの場合、調整ナシの通常が84〜85キロぐらいで、DREAMではミドル級(84キロ以下)ってことですよね。
桜庭 そうです。だから通常の体重が同じぐらいの人間と当ててほしいっていうのはありますね。まあ、せいぜい上が90キロくらいまでとか。だから逆に、僕が階級を落とすと、その階級には通常でその体重だっていう選手がいるわけでしょ? 自分よりも重いヤツとやるのも嫌だけど、自分より軽い人間とやるっていうのもこれまた嫌なわけですよ(笑)。
──なるほど。でも、全員が同じ条件下で闘うわけですから、競技上はやっぱり桜庭さんの場合は、少し落としてウェルター級(76キロ以下)が適正階級ってことになるんじゃないですか?
桜庭 だ、か、ら! 今回、そこにちょっと気づいてしまったという……(笑)。
──アハハハハ。通常の体重が同じくらいの人間と闘いたいんなら、ミドルじゃなくてウェルター級のほうにいるだろ、と(笑)。
桜庭 はい。イージーミスでした(笑)。だから、ウェルターでもせいぜい通常80キロとか81キロぐらいの人とやりたいですね。だって、PRIDEの初期の頃も、相手は同じぐらいの体重のヤツばっかでしたからね。カーロス・ニュートンなんか僕とまったく同じ84,5キロだったし。それがヴァンダレイ(・シウバ)とやり始めたあたりからだんだん大きくなってきちゃって……。
──はい。そういう意味では、あの日の個人的な感想としては「メイヘム、でかくねえか!?」っていう(笑)。
桜庭 えっ?
──あの日、オープニングで二人が並んで立ってるのを見たときに、「あれ? 今日はアレとアレが闘うんだよな?」って思いましたもん。「うしろに立ってるほう(桜庭)、ちっちゃくねえか?」って(笑)。
桜庭 正直、そんなのは間近で見てる僕が一番感じたことですよ(笑)。リングでコールされて礼をしたときに、チラッとメイヘムの太ももに目がいったんですよ。それで頭を起こしながら、セコンドの高橋(渉)に「おい、高橋。足ふてえぞ。これ、タックル取れんのかあ?」って思わず声に出して言っちゃいましたもん。
──まあ、負けた言い訳にはならないんですけどね。
桜庭 してねえし! そっちがそう振ってきたんじゃねえかよ!!
──冗談です、冗談です(笑)。
桜庭 ムカつくなあ(笑)。だからまあ、できれば本当は当日計量にしてほしいんですよね。減量とかあんまり好きじゃないし。
──そういえば、ハレック戦なんか88キロ契約でしたよね? 桜庭さん、どんな条件を呑んでるんですか。競技をナメ過ぎですよ(笑)。
桜庭 すいません(笑)。
──しかし、体重を落とすことが逃げてるように感じられるって、致命的な性格ですよね。
桜庭 そうなんですかね? だからもう、みんなホントにいっせえのーでで、普段の体重でシラフのピンピンの状態で闘おうよって(笑)。「減量に失敗したから動けねえ」とか、「成功したから動けた」とかそんなの関係ナシ! 体重を調整するのって、なんかダメなんスよねえ。
──それでもここにきてやってみようと思ったのは?
桜庭 いや、今回は相手の候補が何人かきたんですけど、「これは現実問題、あり得ないっしょ?」「これもないっしょ?」「これは絶対ないっしょ?」とか(笑)。それでもう「これ(ザロムスキー戦)しかねえじゃねえか!」って。知ってるかもしれないですけど、候補の中にはずいぶんおっきい人もいましたからね。
──「各種取り揃えております」と(笑)。
桜庭 ええ(笑)。それを順番に消去していくと、ザロムスキーしかいねえんだもん。
──いわゆる勝負論のあるカードというか。
桜庭 まあ、たぶん体重もさほど無理せず落とせるだろうから、これしかねえなっていう。

■「笑ってちゃダメなんですか?」

──じゃあ今回、期せずしてウェルターへの転向を果たすこととなったと。
桜庭 でも、ウェルター級の選手についてはこれから勉強ですけどね。こないだ浜中(和宏)が情報を間違えて、「今度、ニック・ディアスとやるんですね」って言ってきたから、「違うよ。俺、そっち系はガンダムのリック・ドムしか知らねえけど?」って答えておきました。
──どっち系ですか、それは。
桜庭 なんと浜中、ガンダムを知らないらしくてポカーンとしてましたけど。
──まあ、とはいえ、今回のウェルター転向に関しては、桜庭さん自身も選手として一回リフレッシュしたかったというのもあるんじゃないですか?
桜庭 いや、どうだろ? まあ、そう言われてみたら、そうなのかもしれないですね。「もう重い選手とやるのもキツいな」って思い始めたりもしてたんで。あとはやっぱねえ、ぶっちゃけると、周りの人間から「どうせ、階級落とさねえんだろ?」とか思われてんのがムカつく!
──はい? 
桜庭 「どうせアイツはもう落とさねえんだろうけど、とりあえずザロムスキーも候補に入れとくか」とかって言ってんじゃねえかと思って。そう思ったらムッカついてムッカついて。
──完全に被害妄想でしょ、それ(笑)。
桜庭 絶対言ってますって! そんなのムカつくもん。「俺は逃げてねえ! じゃあ、やってやるよ」って。
──ホント、性格が致命的すぎると思いますよ(笑)。
桜庭 いや……(笑)。
──そんな桜庭さんにですね、せっかくなので今日は直接、進言を申し上げたいんですけど。
桜庭 はい。
──ここだけの話ですけど、もっとこう観る者に感情移入しやすくさせてほしいんですよね。そこをプロとして、もう少しあざとくやってもいいんじゃないかと思うんですけど。
桜庭 はい? どういう意味?
──もう、ふざけたことを言ったり、したりするのは少しやめて。
桜庭 真面目なシリアスな感じでいけってこと?
──ええ。たとえばですけど、ちょっと謎の涙を流してみたりとかですね……。
桜庭 謎の!? それは僕、なんで泣いてるんですか?
──謎だからわかんないですよ(笑)。
桜庭 負けたら、がっくり落ち込んで引き上げるとか?
──もちろんですよ。もし負けたら、最低限、謎のノーコメントで会場から引き上げてほしいですけどね。
桜庭 また謎の!? なんで謎ばっかなんですか?
──いや、観る者の感情を揺さぶるというか、想像力をかき立てるというか(笑)。
桜庭 いやいやいや、正直、試合後のインタビューなんて負けたら行きたくないですよ! でも、控室にずっと関係者の人が横にいて、「これも仕事だから、怪我がなければ行ってほしいな」って言うんですもん。あれ、逃げられないんだから! 
──そんなの全然逃げられますって。もうこれからは感情のままにどんどんワガママになってですね、ちょっとシリアスに悲壮感を出しつつ、新しい桜庭和志像というものを、われわれマスコミと作り上げていきましょうよ。
桜庭 うわ、すっげえくだらねえ!(笑)。いや……、でもちょっと悲壮感は出したほうが美味しいのかもなあ……。
──おおっ、悲壮感にご興味がおありですね?
桜庭 あるわけないじゃないですか(笑)。いやね、もうすべてを笑いごとにしたいんですって。
──それって、あまり得策じゃないと思うんですけどねえ。
桜庭 笑ってちゃダメなんですか? 泣いたほうがいいんスか?
──いや、そうじゃないですけど(笑)。
桜庭 あのー、いや、わかった! ようは僕に「“哀戦士”になれ」ってことでしょ?
──“哀戦士”!!(笑)。そう、それですよ! いやあ、なんて言ったらいいんでしょう……、
桜庭 (さえぎって)いや、わかりますよ。なんとなく言ってる意味はわかるんですよ。「あー、負けた!」「しょうがねえ。ヨシ、また次だ!」じゃダメってことでしょ?
──じつはそれが一番かっこいいのはわかってるんですけどね。
桜庭 じゃなくて、もっとガックリ、ドンヨリしろってことですね? 
──はい、それもしっかり人前で。
桜庭 いやあ、できっかなあ……。

■「僕は完全に100パー、自分のために格闘技をやってる」

──すっごいおもしろい雑談をしてますよね、いま(笑)。
桜庭 まずね、そのドンヨリってのが僕はダメなんですよねえ。たとえば、みんなが一緒の控室のときに、負けた選手が戻ってきて近くでドンヨリされてると、「おまえ、ちょっとは周りに気をつかえよ! こっちまでドンヨリするだろが!」って思っちゃうんですよ(笑)。
──なるほど。
桜庭 「ドンヨリするのは一人のときにしろ!」って。「負けて悔しいのはわかるけど、みんながいるときは気を遣って明るくしようよ」って思うんですよ。あれ、僕はダメなんですよ。
──いやあ、もっと傍若無人でいいと思いますけどねえ。
桜庭 じゃあ、もし次に負けたときは謎の涙を流しますよ。こっそり口の奥に指を突っ込んで涙を出します。でも泣けるかなあ?
──じゃあもう入場のときから泣きますか?
桜庭 なんで泣きながら出てくるんですか? 
──だから謎ですよ。
桜庭 気持ち悪いですよ。
──いや、ホントに世の中は不景気だし、悲壮感を出してたくさんの共感を集めましょうよ。僕ら大人はもちろん、学生さんだって就職難だし、みんな大変なんですから。
桜庭 じゃあ、みんなすでに“哀戦士”じゃないですか。じゃあ、逆に笑ってたほうがよくないスか?
──完全に目から鱗が落ちましたよ、いま。
桜庭 たとえば、なんだろ、「愛する子供のために」「大事な家族のために」「貧しさからの脱却」……とか?
──闘う動機が明確でいいですねえ。
桜庭 「そして、桜庭はお国のために……」。無理っスよ!!(笑)。いやもう、僕は完全に100パー「自分のために」格闘技をやってますからね。その結果として家族も幸せに生活を送れたらいいなあとは思いますけど。
──やっぱり、全然そっちのほうがいいですね(笑)。
桜庭 だから“哀戦士”は却下! 今さらキャラは変えられないですし、「哀しい」っていう字より、「笑う」って字のほうが僕には合ってますから。
──“笑戦士”ですか。
桜庭 ええ。それでもどうしても、僕に“哀戦士”をやらせたいっていうんなら、このインタビューの最後に適当な文章をくっつけとけばいいじゃないですか。「彼はいま何を考えているのか……。いったい彼はどこにいるのか……。そして彼はこれからどこへ向かおうというのか……」みたいなヤツ(笑)。
──えっ、そんなコッパズかしい文章を僕が書くんですか? 嫌ですよ、そんなの。
桜庭 おい! さっきマスコミと組んでやれって言ったろうが! 哀しく作りなさいよ!
──アハハハハ! そういえば最近、不平不満もあまり口に出さなくなりましたよね?
桜庭 裏じゃメチャクチャ言ってますけどね。
──なんかだんだん人格者になってきてるんですかね? 昔はもっと毒を吐いてましたよね。
桜庭 だから僕のこれから進む道は、藤原喜明さんや木戸修さん路線なんですよ。チャチャチャっと相手に適当にやられといて、最後はキュッとキドクラッチを極めて勝つのが理想、みたいな。もう、僕の試合はメインの盛り上げ前のトイレタイムでいいんですよ。
──職人枠ですか。
桜庭 そうそう、目指すは匠(たくみ)ですね。現場に「うい〜ス」って行って、タバコを吸いながら「よ〜し、今日もやるかあ」つって。「いい手付きだねえ」「ええ、仕事っすから」みたいな(笑)。なんかもうそういうノリになってきてますよ、最近は。
──“哀戦士”の才能がゼロですね(笑)。試合以外でのインサイドワークは絶対に使いたくないと。完全に試合で魅せたいんだと。
桜庭 ええ。目指せ、匠ですから。
──完全に試合で魅せたいと思っている以上、そこで一本取れなきゃ、そりゃ落ち込むよって話なんですね。
桜庭 そうです、そうです。
──「おい! これ、発注と違うよ!」。
桜庭 「すいやせん!」。そう、発注と違う仕事を今年二回やっちゃったんですよ。いや、ホントにムカつきますよ。
──それでは、あえてザロムスキー戦はこう観てほしいっていうのはありますか?
桜庭 えー、今回は動きのあるいい試合とかクソもなく、100%勝ちに行きます。
──とにかく勝ちが欲しいと。
桜庭 塩漬け!!
──えっ?
桜庭 塩漬けに行きますから。微妙なロープ際でがっちり固めながら、レフェリーに「アクショ〜ン」って言われたら、チョコチョコチョコってパンチ入れて。で、また「アクショ〜ン」って言われたら、チョコチョコってパンチ。
──どこが匠なんですか(笑)。減量といい、固める宣言といい、もしかして競技としてのMMAに対する憧れが芽生えたんじゃないですか?
桜庭 えっ? いやいやいや(笑)。おもしろい試合? 動きのある試合? そんなの関係ねえ! 判定でがっちり勝つ! そういうのもいいかなと。
──もう、ずっと視界が曇っててください(笑)。
桜庭 でも、ちゃんとポイントは取っておきたいんで、あからさまに上を取って優位なのをアピールします。もう殴るもクソもねえ、極めるもクソもねえ、まずテイクダウンをして上になる。そしてそれをキープ! 確実に僕の判定勝ちですよ。ダメですかね?
──いや、全然いいと思いますよ。競技なんですから。
桜庭 でもなー、それって、人に観せるもんじゃねえと思うんだよなあ……。悩める“哀戦士”、桜庭和志なのであった……。
──いい締めですねえ(笑)。
桜庭 じゃあ、ファン参加型でどうでしょう? 大晦日だし、僕の試合はラウンドごとに最後に「ごー、よん、さん、にー、いち、ワー!」ってカウントダウンをしてほしいですね。いや、もうカーンって試合が始まった瞬間から「9分59、9分58……」って数えてもらってもいいかも。
──めんどくさいですよ、その観戦法(笑)
桜庭 じゃあ、試合終了のときだけでも! 「さん、にー、いち、ゼロー、ワー! 来年もいい年でありますように!」ってみんなで祝いましょうよ。
──完全に塩づけをうやむやにする気ですね。
桜庭 ウヒャヒャヒャヒャ〜! あー、おかし。

【『FieLDS Dynamite!!〜勇気のチカラ2010〜』対戦カード】
■DREAM無差別級ワンマッチ
ミノワマン(日本/フリー)vs泉浩(日本/プレシオス)
■DREAMヘビー級ワンマッチ
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデングローリー)vsX
■DREAMヘビー級ワンマッチ
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)vs石井慧(日本/アイダッシュ)
■DREAMヘビー級ワンマッチ
セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア/ゴールデン・グローリー)vs水野竜也(日本/フリー)
■DREAMウェルター級タイトルマッチ
マリウス・ザロムスキー(王者/リトアニア/LONDON SHOOT FIGHTERS / MMA Bushido)vs桜庭和志(挑戦者/日本/LAUGHTER7)
■DREAMウェルター級ワンマッチ
桜井“マッハ”速人(日本/マッハ道場)vsジェイソン・ハイ(アメリカ/Team Bodyshop)
■DREAMウェルター級ワンマッチ
アンディ・オロゴン(ナイジェリア/チーム・オロゴン)vs古木克明(日本/SMASH)
■DREAM特別ルール
青木真也(日本/パラエストラ東京)vs長島☆自演乙☆雄一郎(日本/魁塾)
■DREAMライト級ワンマッチ
川尻達也(日本/T-BLOOD)vsジョシュ・トムソン(アメリカ/American Kickboxing Academy)
■DREAMフェザー級タイトルマッチ
ビビアーノ・フェルナンデス(王者/ブラジル/レボリューション・ファイトチーム)vs高谷裕之(挑戦者/日本/高谷軍団)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
所英男(日本/チームZST)vs渡辺一久(日本/フリー)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
宮田和幸(日本/BRAVE)vs宇野薫(日本/UCS)
■アントニオ猪木プロデュースIGF特別ルール
鈴川真一(日本)vsボブ・サップ(アメリカ/チーム・ビースト)
■K-1ヘビー級ワンマッチ
京太郎(日本/チーム・ドラゴン)vsゲガール・ムサシ(オランダ/チーム・ムサシ)
■K-1 MAXライト級ワンマッチ
大和哲也(日本/大和ジム)vs西浦“ウィッキー”聡生(日本/STGY)

『Dynamite!! ~勇気のチカラ2010~』
◎日時/2010年12月31日(大晦日・金)開場14:00 開始16:00
◎場所/さいたまスーパーアリーナ
◎主催/(株)FEG
◎協力/さいたまスーパーアリーナ
◎入場料金/全席指定・消費税込(※1歳より入場券が必要です)
・VIP(ビップ)=100,000円【特典:専用入場ゲート・グッズ付】
・RRS(ロイヤルリングサイド)=30,000円
・スタンドS=15,000円
・スタンドA=6,000円
◎チケット/発売中
◎チケット発売所/
・DREAM webサイト(http://www.dreamofficial.com/)
・K-1 webサイト(http://www.k-1.co.jp)
・DREAM携帯サイト(iモード Yahoo!ケータイ EZweb)
・K-1携帯サイト(iモード Yahoo!ケータイ EZweb)
・TBSオンラインチケット(http://www.tbs.co.jp/k-1/)
・イープラス(http://eplus.jp/battle/) ※パソコン&携帯
・チケットぴあ(電話0570-02-9999 <Pコード=594-790>)
・ローソンチケット(電話0570-084-003 <Lコード=34106>)
・CNプレイガイド(電話0570-08-9999)
・レッスル池袋店(電話03-3989-0056)
・書泉ブックマート(電話03-3294-0011)
・フィットネスショップ格闘技(電話03-3265-4646)
・チケット&トラベルT-1(電話03-5275-2778)
・後楽園ホール(電話03-5800-9999)
・さいたまスーパーアリーナ(電話048-600-3037)
・公武堂(電話052-241-2511)
・バトルロイヤル(電話03-3556-3223)
・新日本プロモーション(http://www.shinnichi-pro.co.jp/)
◎お問合わせ/DREAM事務局03—5775—5065

■『FieLDS Dynamite!!~勇気のチカラ2010~』地上波放送
・放送日時/12月31日(金)21:00~23:39
・放送局/TBS系列全国ネット

■TBS『FieLDS Dynamite!!~勇気のチカラ2010~』ナビ番組放送スケジュール(※関東ローカル放送)
・12月26日(日)15:30~17:24
・12月27日(月)24:39~25:29
・12月29日(水)24:50~25:20
・12月30日(木)25:30~26:10
・12月31日(金)16:05~16:54

■スカパー!『FieLDS Dynamite!!~勇気のチカラ2010~』PPV放送概要
①スカパー! の「スカチャン183」で、PPV完全中継!
・12月31日(金)24:00~ @Ch.183(ニアライブ中継)
・1月1日(土)20:00~ @Ch.181(再放送)
・1月3日(月)14:00~ @Ch.172(再放送)
・1月4日(火)7:00~ @Ch.173(再放送)
・1月7日(金)12:00~ @Ch.180(再放送)
・1月10日(月)14:00~ @Ch.172(再放送)
・1月14日(金)21:00~ @Ch.178(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込)※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
②ハイビジョンでも、PPV完全中継!
・12月31日(金)24:00~ @Ch.193(ニアライブ中継)
・1月1日(土)20:00~ @Ch.191(再放送)
・1月7日(金)12:00~ @Ch.190(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込 ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
③スカパー!e2 でもPPS完全中継!
・12月31日(金)24:00~ @Ch.803(ニアライブ中継)
・1月1日(土)20:00~ @Ch.801(HD/再放送)
・1月7日(金)12:00~ @Ch.800(HD/最終回)
視聴料金:3,150円(税込)※視聴チケットのお申し込みで3回ともご覧頂けます。
④12/15(水)~12/30(木)、視聴チケットの事前購入申し込みを受け付け!
チューナーに電話線を接続されていない方でも、電話(午後8時まで)やWEBから事前にPPV・PPSをお申込み頂けます。電話線接続の方は、放送当日でも番組購入を申し込めます。
⑤その他、スカパー!光、JCN足立でもPPV放送!
詳しくはスカチャンHPで!!
www.sukachan.com/battle/