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2008年7月18日

KID、右ヒザ前十字靱帯部分断裂で『DREAM.5』欠場が決定!!

7月18日(金)、都内・ホテルニューオータニで記者会見が開かれ、7・21『HEIWA DREAM.5 ライト級グランプリ 2008 決勝戦』(大阪城ホール)に出場予定だった山本“KID”徳郁の負傷欠場が発表された。会見にはKID、そして笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーが出席。ケガの状況を説明すると共に、ファンに対して謝罪を行なった。

会見場に松葉杖を突きながら姿を現したKID。その痛々しい姿が、今回の負傷の重さを物語っている。まず、会見では笹原EPが、「残念なお知らせです。KID選手の姿を見れば分かると思いますが、練習中にケガをしてしまい、欠場となってしまいました」と悲痛な表情でKIDの欠場を発表。続けて、「右ヒザの前十字靱帯部分断裂といったもので、医師の診断書の中では損傷となっていますけど、いくつかの部分が切れているので、部分断裂です」と、その症状の報告を行った。

続いて、笹原EP以上に悲痛な表情のKIDがコメント。「一言で言うと、本当に残念でしょうがないです……。DREAMを見ていて、出たくてしょうがなくて、やっと出られると思って、調子も良くて……。調子いいのもあって、昨日までスパーリングをガンガンやっていたんですけど、スパーリング中に飛びヒザをして、着地した瞬間に凄い音がして……そっから覚えてないです」とケガをした状況を語った。ケガを負った時間帯は、昨日(7月17日)の19:00〜20:00頃の間に行っていたスパーリングの最中。「パンチを出して、その流れで飛びヒザにいって、着地した瞬間にパキンと音がして倒れたっす……」とKID。負傷した瞬間は、あまりの激痛にあのKIDも声を出してしまったという。その後、氷で冷やして、本日の朝一に病院で診察を受けたところ、上記の診断が下った。全治は6ヵ月。今回は出られないまでも、次の9・23『OLYMPIA DREAM.6 ミドル級グランプリ2008 決勝戦』(さいたまスーパーアリーナ)までには治るだろうとタカをくくっていたKIDにとっても、この診断は衝撃的だったようだ。

一方、笹原EPはこの日、大阪入りするために新幹線に乗っている途中、このKID負傷の第一報を聞いたという。そして、名古屋で途中下車をして、そのまま東京にUターン。KIDの負傷の状況を確認し、この会見での欠場発表に至った。「DREAM初参戦ということで、ファンも待ち望んでいたんですけど、こうなったのは残念です。でも、一番残念に思っているのはKID選手本人だと思います。格闘家にはケガはつきもの。ご理解をいただきたいと思いますが、一番謝らなきゃいけないのはファンの方たちです。この場を借りて、お詫び申し上げます」と、深く頭を下げた。

また、KIDも「自分のことを応援してくれている、期待してくれているファンには申し訳ございませんでした。今までにないぐらい調子が良かったし、次はいい試合を見せようと思っています」とファンに向け謝罪のコメント。自身も今回の負傷にはかなり落ち込んだようだが、「自分の回復力を信じて、全治は半年と言われたけど、その半分ぐらいで復活して、ケガがあったことを忘れるぐらいの強さを見せたいです。僕は自分を信じているので大丈夫です」と自らを奮い立たせた。また、対戦相手のジョセフ・ベナビデスに対しては、「急にキャンセルになって、僕が逆の立場だったら凄く怒ると思う」と陳謝したものの、「復帰した一発目にやりたいですね。逃げたと思われたら、俺もしゃくに障るんで」と、改めて試合をすることには意欲を見せていた。

早期復活は、ファン同様、KIDも心底から思っていること。「精密検査をして、手術をするかしないかを決めます。今後にも影響してくるので、なるべくメスは入れたくないですね。自分の治癒力で治れば」と手術をすることは避けたい意向のようだ。KID欠場となってしまったが、ベナビデスのカード自体がなくなるか、あるいは対戦相手を変更して行うかは調整中とのこと。今後の発表が待たれる。

一方、囲み取材では7月16日に車の運転中に後方から追突され、腰に全治1週間の負傷を負った所英男についても、笹原EPがコメント。こちらは所本人に状況を確認中で、「おそらく明日、何もなければ本人に大阪に入っていただいて、ご本人の口から状況が説明できるかなと思います」との説明がなされた。「大阪に来るイコール、試合には出られるんじゃないかなと思います。全治1週間だったんで、通常でいえば大丈夫だと思うんですけど、事故なんでどういう状況なのかわからないんで。慎重にもう一日時間をもらって判断をしたいなと思います」と、所の試合は明日にでも判断が下りそうだ。

先日はミルコ・クロコップの負傷欠場が発表され、所の事故、そして本日のKIDと看板選手が立て続けに災難に見舞われている状況に、笹原EPも「なにかお祓いをしなきゃいけないのかなって……」と苦笑い。しかし、「一番悔しい思いをしているのは選手本人ですし、こういうことが起こった時にどれだけ迅速にバックアップできるか、主催者としての力を試される時だと思います」と間近に迫るイベントに対して、前向きに取り組む考えだ。なお、発表されていないマーク・ハントのカードについては、明日にでも笹原EPから発表される見込み。こちらにも注目が集まる。