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2008年3月19日

「PRIDEよりもHERO’Sよりもいいリングができあがると思う」
川尻達也インタビュー

『HEIWA DREAM.1 ライト級グランプリ2008 開幕戦』で行われたライト級トーナメント1回戦でブラックマンバを破り、5月11日(日)に開催の『HEIWA DREAM.3 ライト級グランプリ2008 2nd ROUND』(さいたまスーパーアリーナ)での同トーナメント準々決勝進出を決めた川尻達也にインタビュー。2nd ROUNDに向けての意気込みを語った。【取材日:2008年3月16日】

■「試合当日の朝、エレベーターを待っていたらマンバ陣がいたんです(笑)」

――昨日は激しい試合でした。怪我はないですか?
川尻 怪我は全然ないです。特に思いきり殴られたこともなかったですからね。
――聞いたところによると、試合前にブラックマンバ選手に会ったようですね。
川尻 そうなんですよ(笑)。試合当日の朝、ホテルの中でエレベーターを待っていて、エレベーターが開いたらマンバ陣がいて「一緒に乗りましょう」ってジェスチャーしてくれたんですよ(笑)。
――川尻選手はどう対応したんですか?(笑)。
川尻 「いやいや、いいよ(笑)。どうぞ、先に下に行って」ってジェスチャーで返して(笑)。今日闘うのに、わざわざ狭いエレベーターで一緒にならなくてもいいじゃないですかねぇ(笑)。あっ、試合の後も会いましたよ。
――試合後にも会ったんですか!?(笑)。
川尻 駐車場で(笑)。すごいナイスガイですよね。英語が喋られないんで会話はないんですけど、なんか通じ合うものがありました。すごいフレンドリーで一緒に写真を撮りましたよ(笑)。
――すっかり仲良くなったんですね(笑)。ブラックマンバ戦を振り返ってみていかがですか?
川尻 やっぱり強かったですね。闘って良かったです。作戦的には、パンチを出して、相手がパンチを警戒したところをテイクダウンして、寝技で一本取ろうと思っていました。ヒザ蹴りももらわず作戦通り試合を進められたんですけど、最後、極めきれなかった……。最後はグダグダになってしまいました。一本を取りたかったんですけどね(笑)。マンバ選手の寝技が予想以上にうまくて、取れなかったです。
――大会後、ブラックマンバ選手は「スタンドの打撃で打ち合いたかった」とおっしゃっていました。
川尻 トーナメントで、しかも次の試合まで2ヶ月切っている中で、トーナメントの闘い方をすることを心掛けました。昔、手の骨を折ったりしているんで、次の試合に出られなくても困るので、怪我をしないように、はい。
――入場した時はすごい歓声でしたね。
川尻 そうですね。期待されているのがすごく分かって、応援してくれるファンがたくさんいてくれているので、すごい後押しになりましたね。その期待には応えたいと思いました。それが結果として出せなかったので、情けないなぁと……。
――あと、その気合いの入った髪型に驚いたファンも多いと思います(笑)。それは何かをイメージしたんですか?
川尻 新人の頃は奇抜な感じの頭にしていたんですけど、PRIDEに上がっている頃は黒髪で結構普通な髪型だったので、目立つ意味でもう一回やってみようかなって(笑)。昔、ビクトー・ベウフォートがこんな感じだったので、やってみたいなぁと。好評だったかは分からないですけどね(笑)。
――周りの方々の反応はいかがでした?
川尻 微妙ですよね(笑)。
――ハッハハハハ!
川尻 ちょっと引いた感じで「……ん? んん~……いいんじゃない?」って感じで、微妙派が多数でした(笑)。
――カッコイイと思いますけどね(笑)。戦前に、「HERO’Sは楽しむリングで、PRIDEは本物の強さを見極めるリング」とおっしゃっていましたが、実際に今回、HERO’Sを代表する外国人選手のブラックマンバ選手と試合をしてみていかがでしたか?
川尻 前にも言ったんですけど、ライト級の選手はすごいいい選手がたくさんいると思っていたので、その印象は変わらないですね。これからはDREAMなんでね。このDREAMのリングを、僕たち選手がこれからDREAMらしい色づけをしていけば、PRIDEよりもHERO’Sよりもいいリングができあがると思う。それは僕たちの使命です。

■「これからはもっとペース配分を考えていこうと思いました」

――練習はいつから再開しようと思っていますか?
川尻 1週間はゆっくり休んで、来週から始めようと思っています。
――次の2nd ROUNDまでに強化したい部分はありますか?
川尻 基本的には、まだまだ選手として足りないところがたくさんあるので、全体的なレベルアップをしないといけないんですけど、昨日の試合で思ったのは、これからはもっとペース配分を考えていこうと思いましたね。そういうことは今までは考えたことがなくて、とにかく1秒でも早く決めようって感じで、最初から最後まで全力で行ってたんですけど、これからはペース配分も頭に入れていこうと思いました。
――昨年大晦日に試合をしてから昨日、5月とコンスタントに試合が組まれています。やはり練習するにしても昨年とは違いますか?
川尻 そうですね。先のことが見えているんで、勝ち続ければ5月、7月と見えているんで、そういう意味ではすごく調整もしやすいですし、オンとオフの切り替えもしやすいので、すごく楽ですね。練習している時の盛り上がり方も違いますし、毎日が充実しています。去年とは比べものにならないですね。
――このトーナメントで一番警戒しないといけないなと思う選手は誰ですか?
川尻 みんな強いんでね、誰か一人を選ぶことはできないんですけど、残っている選手は誰が優勝してもおかしくないと思います。次に誰が来てもいいような心構えはしておきたいですね。
――一夜明け会見ではエディ・アルバレス選手が注目を浴びていました。
川尻 自分の試合があったのであまり見ていないんですけど、アグレッシブで攻めどころを知っているというか、自分のスタイルを確立していますよね。そういう自分のスタイルを確立している選手って強いですからね。
――相手は決まっていませんが、2nd ROUNDに向けての抱負をお願いします。
川尻 とにかく生き残って、結果を出したいです。5月11日、さいたまスーパーアリーナ、見に来いやぁ!(笑)。