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2009年11月19日

「日本で闘うことによって、私はより強くなるんです」
マリウス・ザロムスキーインタビュー

10・25『OLYMPIA DREAM.12』(大阪城ホール)で行われたウェルター級ワンマッチでペ・ミョンホに勝利したDREAMウェルター級チャンピオン、マリウス・ザロムスキーにインタビュー。チャンピオンとなって初の試合となった今回の一戦を振り返ってもらった。【取材日:2009年10月26日】

■「ベルトを棚に飾って見つめているだけのチャンピオンは、チャンピオンではありません」

──ザロムスキー選手、そのTシャツかっこいいですね!
ザロムスキー やっぱりそう思いますか?(ニヤリ)。私も非常に気に入っています。これは大阪城公園の売店で買ったんです。大阪城は日本の歴史において一つの時代を象徴する場所だということを聞きまして、そのような場所で“サムライ”のTシャツを買えたことを嬉しく思っています。
──いい買い物しましたね! 初っぱなから話が逸れてしまいましたが、昨日のペ・ミョンホ戦は見事な勝利でした。一夜明けた今の心境から教えてください。
ザロムスキー とても短い時間で試合が終わってしまったので特に感想はないのですが、勝てて嬉しく思っています。
──試合開始と同時に飛びヒザ蹴りに行きました。
ザロムスキー 最初は打撃を出しつつテイクダウンを狙ってグラウンドで勝負しようと思っていたんですけど、ゴングが鳴った瞬間に戦術を変えようと思ったんです。本当にギリギリのタイミングでした。試合前からずっと相手が何をしてくるか考えていて、いきなりラッシュしてくるんじゃないかとか、相手がテイクダウンを狙ってくるようなら下にならないように気を付けようとか、とにかく相手がどういう仕掛けをしてくるのかギリギリまで考えていたんです。そして、相手の雰囲気を見て、いきなり飛び込んでくることはないだろうと判断し、DREAMのケージは広いので、まずは飛びヒザで行こうと決めました。

──フィニッシュとなったのはハイキックでした。7月のウェルター級GP決勝ラウンドから3戦連続のハイキックでのKO勝利。素晴らしいですね!
ザロムスキー ありがとうございます。でも、ハイキックが決まった瞬間はあまり覚えてないんです。「倒れた」とは思ったんですけど、立ち上がってくるかもしれませんので、「早く試合を決めなきゃ!」と思っていました。そこからどんな展開になってどこで相手が回復するか分かりませんからね。「ここで確実に決めなければいけない」と思っていました。
──試合時間はわずか19秒、完勝という内容でした。多くのファンがザロムスキー選手の強さを改めて感じたと思います。
ザロムスキー 日本のファンの皆さんの存在は、私の力になっています。試合の前日もファンの方から「明日、頑張ってください」と声を掛けてもらって凄く励みになりました。日本で闘うことは大好きですし、日本で闘うことによって私はより強くなるんです。つまり、日本に来る度に強くなるということです。
──DREAMウェルター級王者になって初めての試合だったわけですけど、試合前はプレッシャーを感じたりはしましたか?
ザロムスキー 私はそんなに感じなかったのですが、周りの仲間達のほうがプレッシャーを感じていて、「もしも負けたらどうするんだ?」ととても私のことを心配していました。確かに私自身も多少のプレッシャーはありましたけど、私はプロのファイターです。試合をしなければファイターではありません。また、ベルトを棚に飾って見つめているだけのチャンピオンは、チャンピオンではありません。試合ができるチャンスがあれば、いつもどおり試合をして、本物のファイターとして生きていく。それがファイターとしての私の生き方です。

■「レスリングと柔術を強化していきたいと思います」

──『DREAM.12』はDREAM初のケージイベントでした。DREAMのホワイト・ケージに入った感想を教えてください。
ザロムスキー ほとんどケージに触れることなく終わってしまったので、闘う上での感想はあまりないです。ただ、ケージの色はとても気に入りました。“白”は幸運を呼び込む色ですからね。今回は私に幸運をもたらせてくれました。
──試合後のリング上で大晦日『FieLDS Dynamite!! ~勇気のチカラ2009~』(さいたまスーパーアリーナ)参戦もアピールされていましたが、ザロムスキー選手にとって日本の大晦日イベントで闘うことは特別なことなのでしょうか?
ザロムスキー いえ、大晦日に限らず、日本で闘うこと自体が特別なことです。プロのスタッフによって作られるDREAMのイベントは、どの大会も素晴らしいです。試合だけでなく、映像や音響などの演出も毎回作り込まれていて、一つ一つのイベントが、世界のどのイベントと比べても、特別に感じます。
──今後、強化していこうと思っている部分はどこですか?
ザロムスキー レスリングと柔術を強化していきたいと思います。寝技がうまくなれば、ハイキックがより使いやすくなると思いますからね。相手にテイクダウンされることが怖くなくなりますので、今以上にキックもパンチも自由に思い切りよく出せると思います。
──最後にファンへメッセージをお願いします。
ザロムスキー これからも日本で試合をしたいです。日本の皆さんの応援のおかげで、私は強くなっています。皆さんの応援に感謝しています。