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2008年4月4日

4・29『DREAM.2』で青木vsカルバンの再戦決定!!
5・11『DREAM.3』ライト級GP2回戦の4試合を発表!!

4月4日(金)、都内・ホテルグランドパレスで記者会見が行なわれ、5・11『HEIWA DREAM.3 ライト級グランプリ2008 2nd ROUND』(さいたまスーパーアリーナ)のライト級トーナメント2回戦4試合、そして1回戦での青木真也vsJ.Z.カルバン戦の公式結果および再戦が発表された。

5・11『DREAM.3 ライト級グランプリ2008 2nd ROUND』で行なわれるライト級トーナメント2回戦のカード発表として行なわれたこの日の会見であったが、まず笹原圭一イベント・プロデューサーと青木真也が登壇し、3・15『DREAM.1』でのトーナメント1回戦、青木真也vsJ.Z.カルバン戦の最終的な正式裁定を、主催者は“没収試合”としたことを発表。この裁定に伴い、4月29日に開催される『OLYMPIA DREAM.2 ミドル級グランプリ2008 開幕戦』(さいたまスーパーアリーナ)で再試合を行なうことも発表となった。
この一連の経緯について、笹原EPは「試合後にあらためて島田(裕二)ルール・ディレクターを中心に、競技陣がビデオで検証をしました。カルバン選手のヒジが青木選手の首の部分に当たったということでしたが、ビデオで何度見返しても、非常に微妙であると。当たっているともいえるし、当たってないともいえるというのが島田ルール・ディレクター、ジャッジ陣の判断です。それを受けて、主催者としてどのように決着をつけるかとずっと話し合いを重ねてきていたのですが、トーナメントの特別ルールに則ると、ノーコンテストという裁定ならばカルバン選手が2回戦に進む、反則という裁定ならば青木選手が2回戦に進みますが、最終的にはどちらとも言えないという判断を下しましたので、あの試合は“没収試合”という形になります。没収試合ですのであらためて両者に再戦をしてもらえないかというお話をさせていただきました。ファンの皆さんからも、大晦日にこの対戦が流れ、3月の1回戦でもああいう形に終わってしまって、“もう一度観たい”という声も大きかったものですから、両者ともご快諾をいただいて、4・29『DREAM.2』でお二人の再戦が決定しました」と説明。
この1回戦に没収試合という裁定が下ったこと、そして4・29『DREAM.2』での再戦に関して、当事者である青木は「大晦日に試合が出来なくて、3月もあんな結果になって、いろいろと気に入らないこととか、頭にくることとか、言いたいことが腐るほどあるけど、この気持ちを(試合で)ぶつけて、“勝ちたい”じゃなくて“勝ってみせる”。そういう試合をしたいと思います」と完全決着に向けて抱負を語った。しかし、「頭にくることとか、言いたいことが腐るほどある」と口にするように終始不機嫌な様子の青木は、記者からの質問に対してもイラ立ち気味。怪我の回復具合を聞かれても、「試合をするっていうことですから、試合当日に100%(の状態)に持っていけるようにします」。練習は再開しているのか? との問いかけにも、「練習をしてるとか、していないとかじゃなくて、試合の当日に100%に持っていけるようにするということです」と言葉少なに応答するにとどまった。

続いて、5・11『DREAM.3 ライト級グランプリ2008 2nd ROUND』で行なわれるライト級トーナメント2回戦の決定カードとして、川尻達也vsルイス・ブスカベ、宇野薫vs石田光洋、ヨアキム・ハンセンvsエディ・アルバレス、そして永田克彦vs(4月29日の青木真也vsJ.Z.カルバン戦の勝者)の4試合が発表。会見場には、川尻達也、石田光洋、永田克彦が登壇を果たした。
前回、待望されつつも怪我を理由に1回戦出場が間に合わなかった宇野薫は、“主催者推薦枠”という形で2回戦からのエントリー。この宇野が主催者推薦に決定したことに関して、笹原EPは「宇野選手以外にも、ビトー“シャオリン”ヒベイロ選手、横田一則選手(GRABAKA)、ギルバート・メレンデス選手らの名前も挙がっていましたが、シャオリン選手は別の団体のチャンピオンでもあるということで、当然防衛の義務があり、その防衛戦とのスケジュールがトーナメントの日程と合わずに断念せざるを得ませんでした。横田選手は怪我をされていて万全ではないということで、残る宇野、メレンデス両選手より、最終的にこれまでのHERO'S等での実績を鑑みて、宇野選手にエントリーしてもらいました」と説明した。
しかし、対戦相手の石田は「主催者推薦枠というのは、正直あまり納得はしていません。決まったカードなんであとはやるだけですけど、こうして(宇野は)会見にも来てないですし、みんな1回戦で潰し合いをしてここに勝ち上がった選手なので、そういう選手とやりたいなっていう希望があったんですけど、いきなり2回戦から出てきて納得はしていません」と、宇野の2回戦からのエントリーに不快感をあらわ。宇野の印象を聞かれても、「修斗でチャンピオンになって、その頃僕は高田道場の練習生だったので、立場も違いますし、偉大な人だなというふうに思ってましたけど、過去形です。今はよくわからないです」と、普段の温厚な石田からは想像のつかないコメントが飛び出した。
また、ルイス・ブスカベとの対戦が決まった川尻は「1回戦でふがいない試合をしてしまったんで、もう一度自分の拳を信じて、這い上がりたいと思います」と意気込む。そして、青木vsカルバンの勝者と闘う予定の永田も「相手が誰であろうとやるだけです。目標は優勝。頑張ります」と抱負を語った。
だが、青木は違った。「(勝ったら2回戦で永田と当たることが)決まってるんですか? 正確には、僕はまだまったく聞いていない。ま、主催者の都合であって、僕の都合ではないので、4月29日に120%の青木真也をこの前会場に来てくれたお客さんにもう一回見せると。そういうことですね」と、2回戦についてはまったく頭の中にない様子。とにかく4・29『DREAM.2』でのカルバンとの再戦に全身全霊をかけて臨む構えだ。
最後に笹原EPがマイクを取り、「永田克彦vs(4月29日の青木真也vsJ.Z.カルバン戦の勝者)というのは“決定”というより、“主催者の希望”のカードとして、皆様にご理解いただきたい。間隔も非常に短いですから、勝者が怪我をする可能性もあるし、時間的な制約がすごくあると思います。それ以前に、あくまでこの再戦はトーナメントのための試合というより、大晦日、3月とスッキリした決着がつかなかったということで、ファンに対するケジメという意味で、両者にはこのオファーを受けていただいた経緯があります。『2回戦に進むために闘ってくれ』と言ったら、おそらく二人とも『それは違います。トーナメントのことは考えられないです』と答えたと思います。二人とも先のことは考えられない状態だと思いますので、ワンマッチというか“決着戦”という認識だと思います」と補足説明をし、理解を求めた。
いずれも好カードとなった2回戦4試合の発表の場で、青木真也と石田光洋という二人のファイターのイラ立ちが浮き彫りとなったこの日の記者会見。混沌としてきたライト級グランプリの行方、そして青木vsカルバン再戦の結末はいかに──。

以下、会見後に行なわれた囲み取材の模様(青木は欠席)。

【川尻達也】
――1回戦の試合内容に納得がいっていないようですが。
川尻 極められなかった。
――ルイス・ブスカベ選手の印象は?
川尻 一回やってるんでね、お互いがお互いのイメージが出来てると思うんで、どっちがそのイメージを上回れるかっていう闘いじゃないですかね。
――前回闘ってみて、気をつける点は?
川尻 (1回戦の)宮田さんの時もそうだったんですけど、しつこさとフィジカルの強さっていうのは今まで闘った中でも群を抜いていたと思う。そこは注意しなくちゃいけない。
――“主催者推薦枠”に関してはどう思いますか?
川尻 まあ、言いたいことが原稿用紙10枚分ぐらいあるんですけど、僕が言ってもしょうがないんで。ここは石田君に託して、僕は目の前の敵を。僕はここで立ち止まってらんないんで、誰がなんと言おうと決勝ラウンドまで行くのが使命だと思ってるんで、相手が誰だろうと勝ちます。勝たないといけないと思っています。

【永田克彦】
――青木とカルバン、どっちと闘いたいですか?
永田 どっちだったらどうっていうか……、どっちも正直やりがいっていうか、ものすごいやることに意味があるっていうかね。そういう相手だと思う。単純に考えたら、その試合の勝者とやれるってことはこの上ない嬉しいことだと思いますね。
――直前まで相手が決まらないっていうことに関しては?
永田 僕は勝ち上がってきた選手とやる。そのために僕もトレーニングをしているし、期間は短いけど優勝するためにみんな勝たないといけないですから、相手がどうだと言ってらんないし、最高の試合をして勝つだけですね。
――“主催者推薦枠”に関してはどう思いますか?
永田 正直、いきなり2回戦に入るっていうのはトーナメントということを考えると「どうかな」っていうのはありますけどね。一回試合をやって2回戦に進むのだったらいいですけど。でもあんまり人のことは、考えずに自分の2回戦に集中したい。

【石田光洋】
――主催者側に気持ちは伝えたんですか?
石田 いえ、特に伝えてないし、決まったものはしょうがないと思ってるんで。出る本人(宇野)はどういう気持ちなのか? わからない。それで納得しているのか。
――対戦が決まったのはいつですか?
石田 決まったのは昨日です。
――聞いたときの率直な感想は?
石田 トーナメントとして考えたら、正直あんまり関わりたくないっていうのが本音なんですけど。ワンマッチとかでしたら、もちろん素晴らしい選手だし、やりたい気持ちというのもあったと思います。やるなら1回戦を勝ち上がってきた人とやりたいなっていうのがあったんで。チャンピオンなら話は別なんですけど、チャンピオンじゃないですからね。2回戦から……、よくわかんないです。
――宇野選手はタイプとしてはどうですか? 同じレスリング出身ですけど。
石田 選手としてみれば、スタミナも凄いですし、寝技も打撃もトータルでレベルの高い選手だと思います。やっぱり、負けん気も凄い強い選手だし、格闘技に対する思いも相当すごいものを持ってると思います。危険な相手だなと思います。
――冷静に対応をしているという印象を受けますが、腹の中は違うんですか?
石田 決まったことに関しては今さらどうこう言っても始まらないですし、プロとして「やります」と言った以上は、あとはリング上でやるだけだと思ってますので。宇野選手は素晴らしい選手ですから。
――その納得いかない気持ちが試合のモチベーションに繋がりますか?
石田 そうですね。そういうふうにしたいですね。宇野選手が出て喜ぶのは身内とか宇野選手を応援している人だけだと思うし。ほかに出ている選手がどう思ってるか知らないですけど、たぶん納得してないと思うから。

【笹原圭一イベント・プロデューサー】
――青木選手がちょっと納得していないような感じだったのですが、主催者には青木選手から「おかしいんじゃないか」というような話はあったのでしょうか?
笹原 納得していないというか、(先の2回戦のことは)考えられないというような感じでしたね。さっき言ったとおりなんですけど、一応2回戦は永田選手ということになっていますけど、そこは相手が誰であっても同じだと思うんですけど、2回戦に出るために4月29日に青木vsカルバンの決着戦をやるっていう交渉の仕方をしたとしたら、たぶん両者とも「やらない。できません」と言ったと思います。そんなイージーなことじゃないですから。だとしても、僕らのなかでは当然プロモーターとして運営していく、もっと言うとトーナメントの山型を組んでいかなければいけないので、他の3カードは決まって、現状として僕らは今そういうカードを組みたいっていうことを今日発表しますってことに関しては、ご了解いただいているんで。それが本当に実現できるのかどうかっていうのは、4・29が終わらないかぎりは決定とは言えないっていうのが現状ですね。
――“没収試合”という裁定には両者納得はしているのですか?
笹原 そうですね、はい。納得していただいております。
――結論に時間がかかったのはなぜですか?
笹原 まず青木選手のケガの具合があったということと、あとはその裁定自体に関してはご理解をいただけていたんですけど、再戦についてはまた話が別なわけで。しかもそれが4月29日というあまり時間がない中で「やってもらえませんか?」という話をしてたものですから、そこでちょっと時間がかかったということですね。最終的には、これは両者とも同じなんですけど、トーナメントの1回戦として闘う意識は正直あんまりないと思いますね。あくまで大晦日、3月と続いた因縁に決着をつけたいと。ファンも決着がつくのを見たがっているという思いのなかで、再戦をしてもらうということです。
――4・29の試合で勝ちあがったほうが、もしケガなどで5・11に試合ができないということになった場合、永田選手の相手はどうなるんでしょうか?
笹原 勝った選手がやれないということは当然あり得るでしょうし、正直それはまだどういう形にするのかっていうのは、結論が出ていないんです。どんな形でも二回戦に関しては必ずやります。
――「4・29の勝者は基本的に5・11に出るべき。出なければいけない」っていう考えはあるのですか?
笹原 まあ、プロモーターとしての本音を言えば、そうしてもらえるのがもちろん本音ではあるんですけど。時間が本当に短いですし、もう明らかにイージーファイトじゃないことはわかっているので、そんな中で4・29をやって、勝ったら5・11にも出てって言うのは、現時点で僕は言えないですね。
――青木選手のケガの具合、回復状況というのは?
笹原 大丈夫だと思いますね。さっき青木選手も言ったとおり、4・29に出るっていうことは、たぶん彼のなかではケガを言い訳にしたりしないという気持ちだと思いますから。肩の状態自体はもう大丈夫だと思います。