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2011年11月2日

「過去すべての大晦日大会のどれとも違って、どれよりも素晴らしい大会にします」
笹原圭一DREAMイベントプロデューサーインタビュー

明日11月3日(木・祝)に行われる大晦日イベントの記者会見。この会見ではどのようなことが発表されるのか? 笹原圭一DREAMイベントプロデューサーに聞いた。

■「この会見は参戦を希望する選手にも注目してほしいです」

──明日、11月3日(木・祝)に大晦日に関する会見が行われるんですよね。
笹原 9月の『DREAM.17』終了後に行いました大会総括のときに「大晦日にさいたまスーパーアリーナで大会を開催します」ということを言っているんですけど、皆さん、正式発表していないと「本当にやるのか?」と心配していたようですね(笑)。その『DREAM.17』が終わってからすぐに大晦日に向けて環境を整えていて、ちょっと遅くなってしまったんですけど、明日の正式発表に至りました。
──会見ではどういったことを発表するのでしょうか?
笹原 ひとまずイベント名称、コンセプト、チケット販売スケジュールなどの大会概要を発表します。対戦カードに関しては、明日は発表できないのですが、調整を進めていて合意を迎えているカードもありますので、来週からドンドン発表していきたいと思います。
──9月の『DREAM.17』翌日の一夜明け会見では出席した選手のほとんどが大晦日参戦を希望し、10月29日に行われた『DEEP CAGE IMPACT 2011』でも長南亮選手や菊野克紀選手などが大晦日参戦をアピールしていましたが、これから参戦を熱望するファイターの声が聞こえてくるでしょうね。
笹原 日本のリングで闘うファイターにとって大晦日大会は、華やかで、熱もあって、一年で一番の大きな舞台ですし、そこを目指して闘ってきている選手も多いと思います。僕らも大晦日をそういう一日にしようとこれまで作ってきましたし、一年間頑張った選手が上がれるという側面があるというのはすごく大事なことだと思うんですね。選手は有名になるために闘っているわけではなくて、もちろん「有名になるのが一番の目標」という選手がいても全然いいんですけど、「強くなるために闘う」という選手がほとんどだと思うんです。それでもたくさんの人に闘っている姿を私たちは観てもらいたいんです。選手も10人に評価されるよりも1万人に、10万人よりも100万人にと、一人でも多くの人に強さをアピールしたいと思うんですよ。当然、誰でも出られる舞台ではありませんが、参戦を願う選手の思いが結集したイベントになるでしょうね。そういったトップファイター同士の一戦がある一方で、昨年の青木真也vs長島☆自演乙☆雄一郎のような、常識では考えられないような闘いも必要だと思うんです。その青木vs長島は大会前に批判の声もあがりましたけど、多くの人が昨年の大晦日で一番印象に残っている試合としてその試合をあげるんですよね。
──確かに、昨年の大晦日で一番インパクトがあったのはその一戦でした。
笹原 私もそう思います。素晴らしい攻防の試合を見て心に残る美しい記憶もあれば、「なんだよ、これぇ……。気持ち悪いな……」っていうザラッとした記憶もあって、あとは“切なさ”とかもそうですね。そういったいろいろな感情を感じられるのも格闘技の良さだと思います。
──今年もそういったカードも組んでいきたいと。
笹原 そうですね。その青木vs長島で言うと、一格闘技ファンの目線で言えば、青木選手には世界のトップファイターとのカードを組めれば良かったと思いますし、長島選手もK-1 MAXのトップファイターと闘えたほうが良かったとも思いますけど、主催者としては批判を恐れていてはダメなんです。
──批判を恐れていたら、結局、あのインパクトのあった青木vs長島はなかったわけですからね。
笹原 しかも、08年の秒殺のエディ・アルバレス戦があって、09年の廣田瑞人戦があって、そして去年の長島戦と、ここ数年の大晦日で言うと、青木選手の印象がダントツなんですよね。そんな大晦日男の青木選手がK-1ファイターとK-1とDREAMのミックスルールで闘うわけですから、何かが起こるんじゃないかという予感はありました。「何が起こるか分からない」という部分は日本格闘技のいいところですからね。
──これから大晦日参戦をアピールする選手がどんどん出てくると思いますが、どのようにして選手を選定していくのでしょうか?
笹原 それは会見のときに明らかにします。ですからこの会見は、ファンだけではなく、参戦を希望する選手にも注目してほしいです。そしてこれは選手に伝えておきたいんですけど、当然ですけど、出場するだけで満足してほしくないんですよね。これまでの大晦日を見ても分かる通り、今年もおそらく、出場する選手すべてがMMAファイターではないと思います。みんなが大晦日で物凄い試合をしてやろうと意気込む中で、甘く見ていると喰われますよ。ただ出場しただけで、なんの印象にも残らない、ステータスにもならない結果が待ち受けているかもしれません。とにかく物凄い試合をしてくれることを期待したいですね。
──それでは明日の会見で何が発表されるのか注目します。
笹原 ぜひ注目してください。今年一年の日本格闘技界を見てみると、いいニュースは少なかったと思うんですね。3月には地震もありましたし、日本全体がネガティブな状況だったと思うんですけど、それでも選手は一生懸命闘っていますし、私たちも回数は少なかったですけど、定期的に大会を開催しました。肩を落としてもしょうがないですし、そういうときだからこそ前を向いてというか、原点回帰じゃないですけど、しっかりと“闘う姿”というのを見せたいんです。そして、ここ3年の大晦日には『勇気のチカラ』というサブタイトルを付けてきましたけど、観ている人がその一年を総括して、2012年に向けて「よし、来年もまた一年がんばろう!」と思ってもらえるような大会にしないといけないと感じています。過去、大晦日ではいろいろなことをやりましたけど、00年の『INOKI BOM-BA-YE』があって、03年は『INOKI BOM-BA-YE』『PRIDE男祭り』『Dynamite!!』の3つの大会が開催されたときもありましたけど、そういう過去すべての大晦日大会のどれとも違って、どれよりも素晴らしい大会にします。派手な演出だったり、豪華カードが組まれたりという華々しいこれまでの大晦日の歴史がある中、今年はこういう状況だからといって、そのグレードを落とすつもりはありません。来たお客さんが「こうやって大晦日を過ごすのは最高だ」と思ってもらえるイベントにしますので、どうぞ皆さんご期待ください。