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2011年9月15日

TK式『DREAM.17』直前講習【二時限目】
川尻達也のフェザー級転向──。階級転向によるメリット、デメリットとは??

開催直前企画! DREAMのスカパー!PPV中継の解説でお馴染み“世界のTK”こと高阪剛氏が、9・24FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』(さいたまスーパーアリーナ)を観戦する上でのチェックポイントを徹底レクチャー! 二時限目のテーマは、階級を下げることによるメリット、デメリットについて。今大会よりフェザー級に転向する川尻達也はライト級時代以上のパフォーマンスを発揮することはできるのか!?

★Check Point:階級転向によるメリット、デメリット★

──川尻達也選手が今大会からフェザー級に階級を転向します。その報を聞いたとき、高坂さんはどんなことを思いましたか?
TK 川尻自身がどう思っているのかは分からないですけど、「世界を見据えての決断かな?」と思いましたね。世界で闘っているライト級のトップクラスの選手というのは、(ギルバート・)メレンデスはちょっと別ですけど、長身でフィジカルも強い。そこの部分でアドバンテージを取られた状態でリングに上がってしまうと、これはキツイです。川尻は正直、海外のライト級の選手と比べると、身長は高いほうではないですよね。身長だけだったらいいんですけど、これでフィジカルで五分、もしくは上を行かれてしまったら相当厳しい。……というのを川尻はメレンデス戦で痛感したんじゃないかと思うんです。だから、世界で頂点を目指すには階級を下げたほうがいいんじゃないか、と。川尻というファイターは客観的に自分を見ることができて、俯瞰で世界を捉えているなと感じましたね。でも、本当に簡単な決断ではなかったと思いますよ。結局、体重を落としたからっていいってわけではないですからね。今まで闘ってきた階級より下の階級で、自分の力をちゃんと発揮できなければ意味がないわけで。しかも川尻が転向するDREAMフェザー級は今、強豪揃いですからね。ヘタしたらライト級のとき以上のパフォーマンスを発揮できないと厳しいですよ。
──階級を落とすことによるメリットとデメリットを教えていただけますか。
TK まずは、うまくコンディションを作れれば、一階級上のフィジカルでもって相手を圧倒できる。あと、前提として選手によるところがあるんですけど、スピードですね。展開を作ることも含めて、自分の攻撃の速さというのは増すと思います。そしてデメリットで言ったら、うまく調整できなくて、これまで以下のパフォーマンスになってしまう場合があるということですよね。自分の持っている力の100%はおろか、50%も出せない状態。単純に、極度の減量って体にいいものではないですから。ほとんどの選手が前日とかから“水抜き”といって水分を一切取らないことをするんですけど、そんなの体にいいわけないですもん。
──絶対に良くないでしょうね。
TK 体重は落とせたけど、その負担に体が耐え切れなかった。そうなると減量失敗云々の問題ではなくて、試合をできる状態ではなくなってしまっている。極度の減量というのはそういったことが起こりえます。ですから、まずは「自分の体はその階級に合った体かどうか?」というのを知ることが大前提なんです。
──自分の体は一つ下の階級に適しているのかどうか、試合をする前に分かるものなのでしょうか?
TK 自分は現役時代ヘビー級だったので、減量の経験がないので実体験としては分からないんですけど、ウチ(ALLIANCE)の選手が減量するのを見ていると、ある程度、試しに体をしぼって、例えばフェザー級の65キロだったとしたら、70キロを切るくらいまで落として、動いてみて、おおよその感覚は確認できると思います。動きに関して言うと、体が軽くなりすぎてないかとか、足がしっかりマットを噛めるかどうかとか。
──例えば、もしその感覚にズレみたいなものが生じたら、どのようにしてフィットさせていくのでしょうか?
TK もちろん慣れというのもあると思うんですけど、普段から意識して生活を変えていく必要があると思います。これまでの階級のときと同じ食事だったり、練習メニュー、休養の仕方をするのではなく、すべてにおいて気を配って新しい階級に体を適応させていく。例えば、食事も摂る質や量を考えたりとか、普段からの節制ですよね。あと練習でも、例えば階級が上の選手とやるときに、「自分は階級を変えたんだ」というのを念頭に置いて練習するというのも大事かもしれません。これまで練習でなんとかなっていた相手とやっても、いかんせん軽量級だと2〜3キロ変わると、ポジションを取られているときに逃げにくくなっていたりとか、逆に上になっていても簡単に返されたりとか、そういうことが起こるんですよ。
──2〜3キロ変わっただけで……。
TK そこをちゃんと冷静に受け止められるかどうか。「俺、弱くなったんじゃないか…?」と思う時期もあると思うんですけど、「そうじゃない!」と思えるかどうかですよね。

★Check Point:この一戦の持つ意味★

──川尻選手はうまく落とせるのでしょうか?
TK 聞いた話では、ライト級のときは普段、そこまで節制せずに通常80キロくらいから70キロまで落としていたらしいんですけど、今は普段から節制していて通常75キロくらいから落としていくと。経験豊富な川尻だからうまく落としてくるとは思うんですけどね。
──今のDREAMフェザー級は最激戦区の一つと言ってもいいと思うんですけど、川尻選手がバッチリのコンディションに仕上げることができたら、どこまでの活躍が期待できるのでしょうか?
TK 自分は、それが今回のハンセンとの試合で見えると思っているんです。ハンセンってなんでもできる選手じゃないですか。
──立ってよし寝てよしのオールラウンダーです。
TK スタンドで距離を取るのもうまいし、テイクダウンを取られたとしてもガードからも攻撃できるという、相手からすると本当にやっかいなタイプの選手だと思います。そんなオールラウンダー、しかもフェザー級にフィットしてきたハンセンをちゃんと攻略することができれば、これはかなり期待できると思いますよ。正直、今回はどんな勝ち方でもいいと思うんですよ。判定でも全然OKだと思います。フェザー級転向初戦で、しかも相手がハンセンで、試合時間も5分3Rになって、これはもう、勝つだけで十分でしょ。ここで勝てれば、川尻自身も自信になると思いますし、また、減量方法を含めた試合に向けてのコンディション作りも、今回をベースにして改善していける。でも、それが負けという結果になってしまうと、全部がダメだったってことになるんですね。例えば、減量のやり方としては間違ってはいなかったとしても、結果負けとなると、そのやり方は正しくなかったということになっちゃうんです。負けという結果が出ている以上、肯定する部分がないんですよね。
──……。
TK しかも、観る側も厳しい目で見ているので、負けたら「フェザー級転向は失敗なんじゃないの?」って言われたりもすると思うんですよ。だけど、これはもうしょうがない。それがプロの世界であって、本人も痛いほど分かっているはずだと思います。だから、川尻にとっては勝つしかない!
──我々が思っている以上に、川尻選手にとっては厳しい側面が多々ある一戦なんですね……。
TK 本当に厳しいですよ。何度も言いますけど、いきなり相手がハンセンですからね! よくもまあ、そんな茨の道を進むなって思いますよ。でも、これはハンセンにしてもそうなんですけど、この試合に勝ったほうは、群雄割拠のDREAMフェザー級において、他の選手に対してプレッシャーを与えられるんです。
──お互い強豪なだけに、ここで勝てば「俺はやっかいな存在だぞ」と他のフェザー級ファイターにアピールすることができる、と。
TK そういうことです。そのアピールは物凄く大事なことなんですよ。次の試合を楽にするためには、ここは勝つしかない。フラフラになって不細工な試合になっても、どんな形でも勝つことができれば、周りに与えるプレッシャーは大きい。でも、それも川尻からしたら百も承知のはずだと思うんです。階級を変更して一発目の試合というのは、ファンだけではなく、なんだかんだ同じ階級の選手は注目していますからね。川尻のフェザー級転向初戦がどんな結末を迎えるのか? これは絶対に注目です!

【FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』対戦カード】
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
所英男(日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)vsアントニオ・バヌエロス(アメリカ/ピット・ファイト・チーム)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル/レボリューション・ファイトチーム)vs大塚隆史(日本/AACC)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
今成正和(日本/チーム・ローケン)vsエイブル・カラム(アメリカ/Cullum Ground Fighting)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア・ダゲスタン共和国/Uflacker Academy)vsホドルフォ・マルケス・ディニス(ブラジル/ノヴァ・ウニオン)
■DREAMフェザー級(−65キロ)ワンマッチ(5分3R)
宇野薫(日本/UCS)vsリオン武(日本/シューティングジム横浜)
■DREAMフェザー級(−65キロ)ワンマッチ(5分3R)
川尻達也(日本/T-BLOOD)vsヨアキム・ハンセン(ノルウェー/ヘルボーイ・ハンセンMMA)
■DREAMライト級(−70キロ)ワンマッチ(5分3R)
青木真也(日本/パラエストラ東京/Evolve MMA)vsロブ・マックロー(アメリカ/ハンティントン・ビーチ アルティメットトレーニングセンター)
■DREAMライト級(−70キロ)ワンマッチ(5分3R)
北岡悟(日本/LOTUS)vsヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァウニオン)
■DREAMウェルター級(−76キロ)ワンマッチ(5分3R)
桜庭和志(日本/Laughter7)vsヤン・カブラル(ブラジル/Aranha Jiu-Jitsu)
■DREAMミドル級(−84キロ)ワンマッチ(5分3R)
中村和裕(日本/吉田道場)vsジェラルド・ハリス(アメリカ/ゴースト・ドッグ)

★★★9・24『DREAM.17』チケット発売中!!★★★
FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』
◎日時/2011年9月24日(土)開場15:00 開始16:00(予定)
◎場所/さいたまスーパーアリーナ
◎主催/(株)FEG、(株)リアルエンターテインメント
◎協力/さいたまスーパーアリーナ
◎チケット料金/全席指定・消費税込
・VIP(ビップ)=100,000円【特典:専用入場ゲート・グッズ付】
・RRS(ロイヤルリングサイド)=22,000円
・スタンドS=10,000円
・スタンドA=5,000円
(※1歳より入場券が必要です)
◎チケット発売所/
・DREAM webサイト(http://www.dreamofficial.com/)
・DREAM携帯サイト(iモード Yahoo!ケータイ EZweb)
・イープラス(http://eplus.jp/battle/) ※パソコン&携帯
・チケットぴあ(電話0570-02-9999 <Pコード=594-790>)
・ローソンチケット(電話0570-084-003 <Lコード=33418>)
・CNプレイガイド(電話0570-08-9999)
・レッスル池袋店(電話03-3989-0056)(http://www.wrestle.jp/)
・書泉ブックマート(電話03-3294-0011)(http://www.shosen.co.jp/)
・フィットネスショップ格闘技(電話03-3265-4646)(http://www.fs-kakuto.com/)
・チケット&トラベルT-1(電話03-5275-2778)(http://www.t-1.jp/tk/)
・後楽園ホール(電話03-5800-9999)(http://www.tokyo-dome.co.jp/hall/)
・さいたまスーパーアリーナ(電話048-600-3027)(http://www.saitama-arena.co.jp/)
・公武堂(電話052-241-2511)(http://www.koubudo.co.jp/)
・バトルロイヤル(電話03-3556-3223)(http://www.battleroyal.jp/)
・Laughter7(電話03-6807-1770)(http://www.laughter7.com/)
・新日本プロモーション(http://www.shinnichi-pro.co.jp/)
◎お問合わせ/DREAM事務局03—5775—5065

★★★スカパー!、J:COM等で9・24『DREAM.17』をPPV完全生中継!!★★★
【『DREAM.17』スカパー!放送概要】
■スカパー!の「スカチャン162」で完全生中継!
①9月24日(土)16:00〜@Ch.162(初回放送)
②9月24日(土)24:00〜@Ch.173(再放送)
③9月26日(月)20:00〜@Ch.179(再放送)
④9月27日(火)20:00〜@Ch.181(再放送)
⑤9月28日(水)13:00〜@Ch.172(再放送)
⑥9月29日(木)10:00〜@Ch.181(再放送)
⑦9月30日(金)15:00〜@Ch.162(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込) ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
■「スカチャン195HD」(ハイビジョン)でも完全生中継!
①9月24日(土)16:00〜@Ch.195(初回放送)
②9月27日(火)20:00〜@Ch.191(再放送)
③9月29日(木)10:00〜@Ch.181(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込) ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
■スカパー!e2 もハイビジョン、「スカチャン804」で完全生中継!
①9月24日(土)16:00~@Ch.804(初回放送)
②9月27日(火)20:00~@Ch.801(再放送)
③9月29日(木)10:00~@Ch.801(最終回)
視聴料金:3,150円(税込) ※視聴チケットのお申し込みで3回ともご覧いただけます。
☆8/15(月)〜9/23(金)、視聴チケットの事前購入申し込みを受け付け中!
スカパー!ユーザーの方で、チューナーに電話線を接続されていない場合でも、電話やWEBから事前にPPV・PPSがお申込みいただけます。なお、チューナーに電話線を接続されている方は、放送当日でも番組購入を申し込めます。
■ケーブルテレビの「J:COM」や「エラボ」、スカパー!光でも完全生中継!
※詳しくは、スカチャンホームページをご覧ください。
www.sukachan.com/battle/