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2011年9月13日

TK式『DREAM.17』直前講習【一時限目】
さらば10分5分!! 5分3Rの導入で闘いはどう変わるのか??

開催まで2週間を切った9・24FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』(さいたまスーパーアリーナ)。同大会を観戦する上でのチェックポイントを、スカパー!DREAM中継の解説でお馴染み“世界のTK”こと高阪剛氏が、4回に渡って徹底講習!! 一時限目のテーマは、同大会よりDREAMに導入される5分3R制について。試合時間が1R10分・2Rから5分3Rになることによって、リング上での闘いにどんな変化が見られるのか!?

★Check Point:打撃で試合を作るタイプ★

──今大会からDREAMの試合時間が、これまでの1R10分・2R5分から、5分3Rに変更となります。
TK 若い世代の選手たちがこれからDREAMに上がっていくということを考えたら、5分3Rへの変更というのは「あり」だと思います。DEEPも修斗もパンクラスも、ほとんどが5分3Rか5分2R。そういった団体で活躍した選手がこれからDREAMに上がってくるということを考えると、選手は5分3Rには慣れているわけですから、試合時間に関してはDREAMでもこれまでと変わらず闘えるわけですからね。
──5分3Rになったことによって、試合展開としてはどういう変化が見られるのでしょうか?
TK これ、実は結構変わるんですよ。特に自分で試合を作っていくタイプの選手にとっては、1R10分が1R5分・2R5分の2つに分かれることは大きいと思います。自分で試合を作っていくタイプというのは、大まかに分けて、寝技で試合を作るタイプとスタンドでの打撃で試合を作るタイプの2つに分かれるんですけど、例えばスタンドで作るタイプだったら、自分の得意な攻撃だったり、相手を倒す一番の武器をどこで出すかというタイミングが、おそらく早めになると思うんですよね。1R10分・2R5分のときは最初の1Rの10分間の中で出せばよかったんですけど、これが5分3Rになったら最初の5分間の中で一度は出さなければいけなくなるんです。
──それは1R中に出さなくてはいけないんですか?
TK 1R10分・2R5分だろうと5分3Rだろうと、最初の1Rの中に一回はたたむ攻撃を入れないと、相手にプレッシャーが掛からないんですね。ボクシングの得意な選手だとすると、ジャブを使って、リードを使って、距離を測って、そこから左フックで倒すのが得意な人もいれば、右のフックやストレートが倒す武器の人もいると思うんですけど、その得意技、倒す武器というのを1Rに一回は出さないと、その後の展開作りが難しくなってくるんです。その得意技を出してKOで試合が終わる場合もあるし、そこで試合が終わらなくても、相手に対してそれがプレッシャーになるんですよ。例えば、1Rに見せられた相手の得意技の右フックを警戒するあまり、左のパンチが当たるようになる、とか。5月のDREAMでのリオン武を例にあげると、リオンは1Rの5分くらいまで得意の右ストレートは出さずに、左を突いて距離を測って、タイミングが取れた頃の6分過ぎに得意の右ストレートを出した。これ、リオンの得意のパターンですよね。そこでリオンは相手の松本をKOしましたけど、もしそこでKOできなかったとしても、松本に「リオンの右は警戒だな」と思わせることができて、違う展開も作りやすくなっていたはずなんです。1Rで相手に与えるプレッシャー、要は「頭を押さえる」と自分たちは言うんですけど、先に強い攻撃を見せて、相手を全部後手に回させてしまうと。
──先手を取るわけですね。
TK それを最初の5分以内に作らないと次の展開を作ることが難しくなるんです。意外と総合の5分って短いんですよ。その短い時間の中でそれができるかどうかが、今大会を観る上で一つのポイントになるんじゃないかと思います。
──これまで10分間で作ってきた得意の展開を、5分間に短縮して実行しなければいけないんですね。
TK そうです。さっき例にあげたリオンの話で言うと、リオンは1Rの10分間の中で最終的に得意の右ストレートを出すという組み立てをしましたけど、5分3Rになると、それを1Rの5分間で組み立てなければいけない。まあ、リオンとしては長く修斗で闘ってきましたから、5分3Rはまったく問題ないでしょうけどね。

★Check Point:寝技で試合を作るタイプ★

──今、打撃を得意とする選手の例をあげていただきましたけど、寝技で試合を作るタイプの選手にも同じようなことが言えるんですか?
TK はい。グラウンドで試合を作るタイプの選手はより大変だと思います。
──それはなぜでしょうか?
TK 自分の得意な寝技の形、例えば、テイクダウンを取ってトップポジションから攻めるとか、もしくは引きこんでガードポジションから攻めるとか、そういった自分の得意な形から強いパウンドや関節技を仕掛けるという展開を作ろうとすると、それで大体、3分くらい経ってしまうんですよ。打撃の場合と同じで、「トップポジションを奪ってからの攻撃を俺はやるぞ」とか「引き込んでからガンガン攻めるよ」というプレッシャーを先に相手に与えるような展開を作らなければいけないんですけど、実際問題、試合が始まってすぐにテイクダウンを取れるかって言ったら、それは分からないじゃないですか。
──相手がタックルや引き込みを警戒しているかもしれません。
TK 例えば、試合開始から2分を過ぎてからテイクダウンを取ったとすると、残りの3分以内に自分の得意な形を作らないといけない。同じシチュエーションを1R10分・2R5分のときで言ったら、残り7分以内で自分の得意の形を作ればよかったんです。ですから、これまでの1R10分というのは、寝技で展開を作っていくタイプの選手にとってはやりやすかったところがあると思いますよ。
──なるほど!
TK それが5分3Rになると、よりスピーディな寝技の展開作りが求められるようになるんです。展開作りを早くしていかないと、プレッシャーを与える前にラウンドが終わってしまいます。となると、じわじわと詰めていくような寝技というのはできづらくなる。逆に、寝技の得意じゃない選手、寝技の展開にさせたくない選手にとっては、寝技の展開にさせないことが、寝技の展開を作りたい選手にとってのプレッシャーに繋がる。焦りを誘発させることができるんですね。
──寝技の得意な選手にとっては、時間が短いだけに焦るでしょうね。
TK そうなんです。しかも、寝技の得意じゃない選手はトップポジションを取られても、1Rが5分間だと逃げ切れるという頭もあると思います。もちろん、試合開始直後にスポーンとテイクダウンされてしまったら別ですけどね。あと、おそらく、5分3Rになることによってレフェリーのブレイクも早くなっていくと思うんですよ。
──と言いますと?
TK 膠着が続いたらすぐに5分は終わっちゃいますから、無意識の内に試合をスピーディに動かしていこうと思うと思うんですね。寝技で攻めたい選手は「もうちょっとだけ」と思っていても、動きがないようにレフェリーが判断したらすぐに立たされてしまうとか、そういうことも起こり得ると思うんですよ。レフェリーも人間ですから。それでなくても昨年からDREAMはブレイクが早くなっているように感じますからね。
──そういうことも考えられるんですね。あと、スタミナ的には、試合展開が早くなる分、5分3Rのほうが消耗度は激しくなるのでしょうか?
TK これは選手によると思いますね。5分と5分の間にインターバルを取って一度呼吸を沈めたほうが負担の少ないタイプと、10分間、動き続けているほうがいいというタイプの選手もいますから。
──ここまで「自分から試合を作っていくタイプの選手」の例でご説明いただきましたけど、逆に「自分から試合を作っていかないタイプ」というのは、具体的にはどういった選手なんでしょうか?
TK そうですねぇ、カウンターの得意な選手とか、あと、例えば、アルバレスのようなタイプ。
──エディ・アルバレス選手ですか?
TK 要するに、常にずっと攻めっぱなしの選手。常に攻撃し続けているような選手ですよね。そういう選手には試合時間はあまり関係ないかもしれません。でも、自分が知る限り、日本人選手のほとんどはちゃんと試合作りをして闘う選手なんですよね。だから、1R10分・2R5分に慣れている選手は、頭を切り替えていかなければいけないと思います。DREAMでおなじみの選手、例えば、青木だったり川尻だったりが、5分3Rになったことによってどういったところに変化が出るのか楽しみです。
──観る側にしても変化を感じられそうですね。
TK PRIDEやこれまでのDREAMの1R10分・2R5分の試合を見慣れている方にとっては、攻撃の展開が早いので、より面白く観られるんじゃないかなと思いますよ。

【FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』対戦カード】
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
所英男(日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)vsアントニオ・バヌエロス(アメリカ/ピット・ファイト・チーム)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル/レボリューション・ファイトチーム)vs大塚隆史(日本/AACC)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
今成正和(日本/チーム・ローケン)vsエイブル・カラム(アメリカ/Cullum Ground Fighting)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア・ダゲスタン共和国/Uflacker Academy)vsホドルフォ・マルケス・ディニス(ブラジル/ノヴァ・ウニオン)
■DREAMフェザー級(−65キロ)ワンマッチ(5分3R)
宇野薫(日本/UCS)vsリオン武(日本/シューティングジム横浜)
■DREAMフェザー級(−65キロ)ワンマッチ(5分3R)
川尻達也(日本/T-BLOOD)vsヨアキム・ハンセン(ノルウェー/ヘルボーイ・ハンセンMMA)
■DREAMライト級(−70キロ)ワンマッチ(5分3R)
青木真也(日本/パラエストラ東京/Evolve MMA)vsロブ・マックロー(アメリカ/ハンティントン・ビーチ アルティメットトレーニングセンター)
■DREAMライト級(−70キロ)ワンマッチ(5分3R)
北岡悟(日本/LOTUS)vsヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァウニオン)
■DREAMウェルター級(−76キロ)ワンマッチ(5分3R)
桜庭和志(日本/Laughter7)vsヤン・カブラル(ブラジル/Aranha Jiu-Jitsu)
■DREAMミドル級(−84キロ)ワンマッチ(5分3R)
中村和裕(日本/吉田道場)vsジェラルド・ハリス(アメリカ/ゴースト・ドッグ)

★★★9・24『DREAM.17』チケット発売中!!★★★
FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』
◎日時/2011年9月24日(土)開場15:00 開始16:00(予定)
◎場所/さいたまスーパーアリーナ
◎主催/(株)FEG、(株)リアルエンターテインメント
◎協力/さいたまスーパーアリーナ
◎チケット料金/全席指定・消費税込
・VIP(ビップ)=100,000円【特典:専用入場ゲート・グッズ付】
・RRS(ロイヤルリングサイド)=22,000円
・スタンドS=10,000円
・スタンドA=5,000円
(※1歳より入場券が必要です)
◎チケット発売所/
・DREAM webサイト(http://www.dreamofficial.com/)
・DREAM携帯サイト(iモード Yahoo!ケータイ EZweb)
・イープラス(http://eplus.jp/battle/) ※パソコン&携帯
・チケットぴあ(電話0570-02-9999 <Pコード=594-790>)
・ローソンチケット(電話0570-084-003 <Lコード=33418>)
・CNプレイガイド(電話0570-08-9999)
・レッスル池袋店(電話03-3989-0056)(http://www.wrestle.jp/)
・書泉ブックマート(電話03-3294-0011)(http://www.shosen.co.jp/)
・フィットネスショップ格闘技(電話03-3265-4646)(http://www.fs-kakuto.com/)
・チケット&トラベルT-1(電話03-5275-2778)(http://www.t-1.jp/tk/)
・後楽園ホール(電話03-5800-9999)(http://www.tokyo-dome.co.jp/hall/)
・さいたまスーパーアリーナ(電話048-600-3027)(http://www.saitama-arena.co.jp/)
・公武堂(電話052-241-2511)(http://www.koubudo.co.jp/)
・バトルロイヤル(電話03-3556-3223)(http://www.battleroyal.jp/)
・Laughter7(電話03-6807-1770)(http://www.laughter7.com/)
・新日本プロモーション(http://www.shinnichi-pro.co.jp/)
◎お問合わせ/DREAM事務局03—5775—5065

★★★スカパー!、J:COM等で9・24『DREAM.17』をPPV完全生中継!!★★★
【『DREAM.17』スカパー!放送概要】
■スカパー!の「スカチャン162」で完全生中継!
①9月24日(土)16:00〜@Ch.162(初回放送)
②9月24日(土)24:00〜@Ch.173(再放送)
③9月26日(月)20:00〜@Ch.179(再放送)
④9月27日(火)20:00〜@Ch.181(再放送)
⑤9月28日(水)13:00〜@Ch.172(再放送)
⑥9月29日(木)10:00〜@Ch.181(再放送)
⑦9月30日(金)15:00〜@Ch.162(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込) ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
■「スカチャン195HD」(ハイビジョン)でも完全生中継!
①9月24日(土)16:00〜@Ch.195(初回放送)
②9月27日(火)20:00〜@Ch.191(再放送)
③9月29日(木)10:00〜@Ch.181(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込) ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
■スカパー!e2 もハイビジョン、「スカチャン804」で完全生中継!
①9月24日(土)16:00~@Ch.804(初回放送)
②9月27日(火)20:00~@Ch.801(再放送)
③9月29日(木)10:00~@Ch.801(最終回)
視聴料金:3,150円(税込) ※視聴チケットのお申し込みで3回ともご覧いただけます。
☆8/15(月)〜9/23(金)、視聴チケットの事前購入申し込みを受け付け中!
スカパー!ユーザーの方で、チューナーに電話線を接続されていない場合でも、電話やWEBから事前にPPV・PPSがお申込みいただけます。なお、チューナーに電話線を接続されている方は、放送当日でも番組購入を申し込めます。
■ケーブルテレビの「J:COM」や「エラボ」、スカパー!光でも完全生中継!
※詳しくは、スカチャンホームページをご覧ください。
www.sukachan.com/battle/