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2011年2月1日

「今年ベルト獲らないとって感じです」
西浦“ウィッキー”聡生インタビュー

昨年大晦日『FieLDS Dynamite!! 〜勇気のチカラ2010〜』で大和哲也とK-1 MAXライト級ワンマッチで激突した西浦“ウィッキー”聡生にインタビュー。初のK-1ルールに臨んだ感想、そして今年の抱負を語ってもらった。【取材日:2011年1月14日】

■「オファーが来るならK-1ルールだろうなって思ってました」

──昨年大晦日は初のK-1ルールでK-1 63キロ以下の日本チャンピオン、大和哲也選手と対戦しましたが、ウィッキー選手自身、K-1ルールのオファーが来るということは予測していましたか?
ウィッキー 周りとは「オファーが来るならK-1ルールだろうな」と話していたんですよ。「K-1ルールで、しかも危ない人とバチバチの試合を組まれるんだろうな」って思ってました(笑)。
──まさにドンピシャだったと(笑)。
ウィッキー ドンピシャ!(笑)。まさか大和選手とは思ってなかったですけどね。アメリカで練習しながら大晦日のオファーを待っていたんですけど、アメリカでコーチをしてくれていた先生が電話口で「ヤマ……ヤマト? ヤマ……ト?」って変な発音でずっと言っているんですよ(笑)。「あれ〜、まさか大和哲也選手じゃねえだろうな?」って思ったら、そのまさかでしたね。強い選手という印象があったから、「あちゃ〜、来ちゃったぁ……」と。あのパンチは痛そうだったから、ドキッとしましたね。
──激しい試合展開に会場が沸きました。
ウィッキー 自分的には絶対に勝ちに行くというよりも、大晦日はお祭りだから楽しく闘おうと思っていました。お客さんも沸いてくれたし、いい試合できたから良かったと思います。
──初めて立った大晦日のリングの感触はいかがでしたか?
ウィッキー 初めてだったんで凄く嬉しかったんですけど、クリスマスもないし、忘年会もないし、「みんな楽しそうにしてんなぁ……」ってイライラばっかしてましたね(笑)。まあでも、試合は盛り上がったし、終わってみればいい気分です。
──初のK-1ルールだったわけですけど、ご自身の手応えとしてはどうでしたか?
ウィッキー 結構パンチも入ったし、正直、K-1もいけるなっていうのはありましたね、へへっ。今回、K-1ルールは初めてだったんですけど、「どうにかなるだろう」としか思っていなかったんですよ。3分3Rのスパーもしてないし、あのグローブ(8オンスグローブ)で軽くスパーやったくらいだったんで、周りには「多分、どうにかなりますよ」って言っていたんですけど、みんな「大丈夫かよ……」って感じでしたね(笑)。「第一、あのガードを下げている状態でキックボクシングは絶対にあり得ない」って。終わった後に「実は俺、心配だったんだよ……」というのをいろんな人から言われましたから。でも、なんとかなりましたね、ハハッ!
──自信はあったと。
ウィッキー やれるって自信もあったし、どうにかなると思うしかなかったですからね(笑)。
──実際に闘ってみた大和選手の印象はどうですか?
ウィッキー 強かったですよ、やっぱり。タフですよね。試合が長くなっていくほど強いタイプだと思いました。
──スタイル的に大和選手のようなタイプのほうがやりやすいというのはありましたか?
ウィッキー 結構そう言われるんですけど、俺って実は、あんま前にガンガン出てくるタイプの選手って好きじゃないんですよ。どっちかというと距離の取り合いをしてくれる人のほうが得意なんです。距離の取り合いをされてもスピードで勝てるからいいんですけど、大和選手みたいに前へ前へ出てくる選手はあまり好きじゃないんです。得意だろうと思われがちですけど。でも、K-1もやってみて凄く勉強になったので、ノビしろができたなって感じはしています。
──具体的にその勉強になった点というのは?
ウィッキー 打撃の距離感ですよね。総合だとタックルとかあるからキックとかの試合と比べて相手との距離が遠い。だから距離の詰め方とかが大事になってくるから、総合の選手は距離感の使い方がうまいと思うんですね。その距離感をうまく使えばK-1ルールの試合でもいけるのかなと思いました。あと、ストレートの使い方なんかは総合でも活かせるなと思ったし、今練習中のちょっと変わった打撃があるんですけど、それもK-1に出たことによって感覚を掴んだ部分があります。でも、それは練習中なので教えな〜いって感じです(笑)。

■「宮田選手以外の選手には勝てる気がするんですけどね」

──ウィッキー選手にとって昨年2010年はどんな一年でしたか?
ウィッキー ちゃんと仕事をした一年だったと思います。大舞台の試合にも慣れてきましたし、お客さんが盛り上がるプロの試合をしようと思うようになったんですよ。それは精神的な部分が大きくて、前までは自分の精神をうまく操ることができなかったんですけど、今はコントロールできる感じがするんです。やっぱり人間ってギリギリになると恐怖感というのは出てくるもんだから、それで固くなっちゃうので、今まではリラックスするように心掛けていたんですけど、もう何試合もこなしてきたからどんな試合でもリラックスすることができるんですよね。だけど、これはアメリカに武者修行に行ったときに外国人選手を見ていて感じたんですけど、やっぱり闘うときにヘラヘラしてたらダメだと思ったんです。だから、今は気持ちを興奮のほうに持っていって「ぶっ殺してやる!」ってくらいの精神状態で試合に臨んでいるんですけど、そういう気持ちの切り替えができるようになったというのは、自分の中で進歩だと感じています。
──今年は現在のDREAMフェザー級がフェザー級とバンタム級に分かれるって話がありますけど、ウィッキー選手の適正体重はフェザー級ですよね?
ウィッキー 間違いなくフェザーですね。
──チャンピオンの高谷裕之選手がフェザー級とバンタム級のどっちを選択するかはまだ分かりませんが、狙うはベルトですよね。
ウィッキー そうですね。今年獲らないとって感じです、はい。
──フェザー級は激戦区になりそうですよね。
ウィッキー まあでも、全然(ベルトを)獲れないレベルではないと思うんですけどね。この人には勝てねえって選手もあんまいないし、宮田(和幸)選手が一番大変そうなくらいで、他の選手には勝てる気がするんですけどね。
──今年はタイトル戦線に絡めるようにしていきたいと。
ウィッキー 今年はできる限りバンバン試合出てベルト狙いたい、みたいな感じですね。今年はやりますよ、はい。