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2010年10月25日

『DEEP 50 IMPACT~10年目の奇跡~』試合結果 Part.4

10月24日(日)、都内・JCBホールにて、DEEPナンバーシリーズ50回目の記念興行、『DEEP 50 IMPACT~10年目の奇跡~』が開催された。

■第13試合/DEEPウェルター級タイトルマッチ/5分3R/77.1kg以下契約
○白井祐矢(王者/TeamM.A.D)[判定5-0]岩瀬茂俊(挑戦者/T-BLOOD)×

1R、白井の左ロー、右ミドルに対し、岩瀬は組み付きコーナーに押し込むとヒザ蹴り。白井の右ストレートがヒットすると、岩瀬はよろめきダメージを隠すようにタックルへ。これに対し白井はギロチンチョークを狙う。ギロチンを脱出した岩瀬は白井の背後に回ろうとするが、これを白井が前へ投げアームロックへ。ブレイク後、白井は強烈な右ミドルを放つ。打撃の攻防を繰り広げたところで1R終了。

2R、白井が左ロー、右ミドル。岩瀬は組み付きコーナーに押し込むと白井の太股へヒザ蹴り。ブレイク後、白井の蹴り足を取った岩瀬がテイクダウンを狙うが、白井はそれを許さず、再びスタンドの攻防へ。残り1分、両者組み合いヒザを放ち合う。2R終了後、岩瀬にローブローの注意が与えられる。

3R、白井が左ロー、ミドルから組み付き、投げを狙うが、逆に岩瀬がバックを奪取。しかし、体勢が入れ替わり白井が背後へ回ると、そこから岩瀬の太股へヒザ蹴り。正対しギロチンを狙う白井。これは極まらず、白井がグラウンドで上を取ったところで試合終了のゴング。判定の結果は5-0で白井。初防衛に成功した白井はリング上、「見事防衛した白井です。最高です。またDREAMでやりたいと思います。よろしくお願いします」とコメント。

【試合後の白井のコメント】
「岩瀬選手とは2回目だったんですけど、頑丈で圧力がありましたね。でも、今日はテーマを決めていて、やりたいこともそれなりに形になり、上手く組み立てることはできなかったんですけど、いいところもありました。(そのテーマとは?)前回殴り合って顔から血を流して、あれもあれで面白かったんですけど、今日はもらわずに相手に効かせる。距離を取ろうというテーマでした。(DREAMに上がりたいということでしたが?)自分は1回DREAMで死んでるような形なので、借りは返さないといけないですね。(次に闘ってみたい相手は?)どこでですか? まあ、今はまだ無理ですけど、いずれはニック・ディアスとかあのへんとやってみたいですね。(今、この時点でDREAMに戻れたら、前回以上にやれるという自信は?)どっちにしろ前回以上になることは間違いないと思うので(笑)。前回よりも下はないので、それは間違いないですね。地元・愛知、初の大舞台で、公衆の面前で落とされてあのままじゃいられません」

■第14試合/DEEPライト級タイトルマッチ/5分3R/70.3kg以下契約
○菊野克紀(王者/ALLIANCE)[判定4-1]帯谷信弘(挑戦者/木口道場)×

1R、いきなり前に出た菊野はパンチ連打、そして左右のヒザ蹴りを放つ。たまらず帯谷はタックルからテイクダウンを狙うが、菊野はコーナーを背にし立ち上がる。両者離れると、なおも菊野はパンチで突進。帯谷は組み付くが、菊野はこれを突き放しヒザ蹴り。菊野はさらに左右のパンチ、三日月蹴りで前へ。コーナーでラッシュを見せる。菊野の突進が止まらない。組み付き鯖折りのような形でテイクダウンに成功した菊野。ハーフから強烈なパウンドを落とす。菊野のパンチをしこたま浴びるも、帯谷が脅威のタフさを見せる。

2R、菊野がパンチで前に出たところに帯谷がタックルに行くが、菊野はテイクダウンを許さずブレイク。両者の拳が交差。菊野はアッパー、フック、組み合うとボディへヒザ。菊野の左の前蹴りはローブローで口頭注意が与えられる。再開後、さらに左右のパンチとヒザで攻め立てる菊野。帯谷は組み付きコーナーに押し込みテイクダウンを狙うが、菊野はそのつど離し打撃の攻防へと持ち込む。2R残り30秒、両者ハイタッチをかわすと、激しい打撃戦を繰り広げる。

3R、菊野の三日月蹴り、左右のパンチに対し、帯谷も左アッパー、フックを返す。菊野の左の前蹴りが帯谷の下腹部に入り、菊野へ2度目の口頭注意。すぐさま再開。組み付いた菊野が外掛けでテイクダウンに成功したかと思いきや、両者の体がロープに掛かり、上を取ったのは帯谷。帯谷はハーフの状態から肩パンチ。さらにパスに成功しサイド→マウントを奪取。帯谷はパウンドを落とすが、菊野はバックを取らせ、前へ落とそうとする。ここで試合終了のゴング。

判定のコールを聞く際、涙を見せる帯谷。判定の結果は4-1で、菊野が初防衛に成功した。勝った菊野は客席に向かって一礼すると、「まず帯谷選手、ありがとうございました」と語り、帯谷と抱擁。「もう少し強くなっていると思ったのですが、まだまだでした。もっと強くなります。『Dynamite!!』に出たいです! それまでにもっと強くなっていますので、よろしくお願いします」と『Dynamite!!』参戦をアピール。そして、「まだ未熟ですけど、DEEPで育った僕が世界一になります」と宣言すると、「奄美大島が(豪雨で)大変なことになっています。そういう人たちが元気になるような試合をしたいと思っています」と語っていた。

【試合後の菊野コメント】
「帯谷選手は本当に強くて、“闘う”“挑戦”という気持ちでした。結果的にベルトが戻ってきて嬉しいですけど、ベルトを守ったっていう気持ちではないです。自分への挑戦っていう感じでした。ガンガン行こう、絶対に下がらないぞっていう気持ちだったので、帯谷選手が顔を下げたりガードしたりっていう感じだったので、そこにヒザを合わせたりしたら結構当たったっていう。ともかく前に前に攻めようっていう気持ちでああいう結果になったと思います。(三日月蹴りはあまり出さなかった?)そうですね。いつも言うんですけど、三日月蹴りを蹴ろうと思って練習してないですし、結果的に蹴ることはあるんですけど今回は蹴るタイミングがなかったというか、蹴ろうと思わなかったですね、相手のスタイル的に。(組み技練習の効果は?)身体が前よりも1、2キロ大きくなっているんですよね。だから、今回はたぶん76キロ以上の状態で試合に臨めたと思うんですけど、そういう意味ではパワー負けっていうのはなかったですし、落ち着いて対処できたと思います。最後に時間を意識しちゃった部分があって、(マウントを)返すまでもなかったなと。ああいう感じで時間を浪費してしまったんですけど、絶対に返せないっていう感覚ではなかったです。もう少し時間があったり、無理をすれば、返せたと思います。(ファイトスタイルが変化した印象があるが?)そうですね。たぶん帯谷選手じゃなかったら倒せたと思うんですけど、本当にタフで凄く気持ちのいい選手だなと思いました。まだまだ僕の実力不足でしたね。本当に1Rで倒すつもりで行ったんですけど、力みすぎたというか、もっと肩の力を抜いて、空手の技で倒さなければいけなかったんですけど、また修行する道が見つかりました。こういうところを修正すればKOできると思います。(青木戦をアピールする時期は?)まだです。もちろん決まったらやりますけど、まだ僕は青木選手とやりたいとは思わないです。もちろんいつかはやりたいんですけど、もう少し強くなってからやりたい。まだ自分には伸びしろがあるというのがわかるんで、まだまだ強くなれますので。もう少し自信がついてからやりたいなという気持ちです。そのぐらい青木選手は凄いと思います。(青木選手以外で見えている選手は?)あまり余計なことを言わないほうがいいと思うんですけど、日本人で強い選手はいっぱいいますし、外国人でもいるので、とにかく強い選手とやりたいですね。『Dyanamite!!』って異色対決もあると思うんですけども、僕はどっちかというと強い選手とやりたい気持ちです。(久々のDEEPは?)やっぱりちょっと違いますよね。本当に格闘技が好きな人が集まっていると思いますし、DEEPが好きっていう人もいっぱいいるし、熱いですし、野次もきついですし、やっぱりDEEPはいいリングです。大好きです。(菊野選手にとってDEEPとは?)親ですかね。格闘技の世界では、僕のことを育ててくれたのはDEEPなので。今回、帯谷選手と試合ができて、試合前からも盛り上がったと思いますし、試合もそれなりに楽しんでもらえたかなと思っているので、そういう意味でDEEPの楽しさをアピールできたのかなと思います。それとまた僕がもっともっと強くなって、世界で一番強い男になって“僕はDEEPで育ちました”っていうのが一番の恩返しになると思うので頑張りたいと思います」