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2010年9月25日

9・25『DREAM.16』日本ガイシホール大会
出場ファイターの試合後のコメント PART.7

熱戦が続いた『DREAM.16』(日本ガイシホール)。激闘を終えたファイター達の試合後のコメント、そして笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーの大会総括をお届けする。
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■ゲガール・ムサシ「自分の望む試合ができました」

──初代チャンピオンになって、2階級制覇した感想をお願いします。
ムサシ とてもいい気分です。ただ、心からワクワク興奮してくるのには時間がかかるでしょう。ホテルに帰ると実感がジワジワと湧いてくると思います。自分が達成した事に満足していますが、将来二つほど、やりたいことがあるので、ベストを尽くします。
──その二つとは?
ムサシ まず、このライトヘビー級のタイトルについては、長い間チャンピオンに収まりたいです。それから、2〜3年したらヘビー級でタイトルを取りたいと思います。それからヘビー級チャンピオンの座をキープして、30歳ぐらいまでに引退したい。そうすれば、自分がやりたいことが全て叶うことになります。ただ、アメリカでも証明したいので、ストライクフォースのベルトをもう一度取りたいです。それらの目標に向かってしっかりと努力していくことが大事です。
──水野選手の印象は?
ムサシ 水野選手のことは好きですよ。良い人だと思います。彼が自分の目標にゴールすることを祈ってます。真のスポーツマンでリスペクトしていますし、タフな選手ですね。あれだけのパンチを受ける選手はいないと思いますので、気持ちも強い選手です。将来の水野選手に対して、幸運を祈っています。
──今日のご自身の試合については?
ムサシ 自分の望む試合ができました。まずレスリングの練習をしてきたので、テイクダウンに自信がついています。本当にMMAの選手になったと思いますね。レスリングの技術がうまくなったことで自分のアドバンテージも活かせます。立ち技も未だにできるし、テイクダウンもできる、そういう試合をしようと思っていましたし、そういう試合になりました.
──アピさんの状況は?
ムサシ 今は良くなってきてはいるんですが、命のかかった病気と闘っていて、この試合に関しては心から勝利をアピに捧げたいと思います。



■水野竜也「本当の意味でのタイトルマッチができるようにやっていきたい」

──試合の感想、いまの心境をお願いします。
水野 やっぱり、メインという部分で、ちょっとあんまりいい試合ができなかったのが心残りで、DREAMの関係者の方々と、応援していただいた皆さんにすいませんと謝りたいですね。
──腕十字を極めれそうな場面もありましたけど、手応えは?
水野 う〜ん、そうですね。ちょっとずれていたのかなというのはありますね。関節というのはちょっとしたズレただけで極まらないので、ちょっとずれていたのかな?
──ムサシとの力の差は感じましたか?
水野 でも、背中は見えたというか。結果はボコボコにされちゃいましたけど、世界のトップレベルの選手を肌で感じられたのは自分の経験になりましたし、それを踏まえて自分自身を作り直していきたいと思います。今回のタイトルマッチはいきなり4人トーナメントで、タイトルマッチということなんで、ちゃんと下から経験を積んで、地力をつけて、本当の意味でのタイトルマッチができるようにやっていきたいです。
──足を引きずっていますが?
水野 そうですね。ちょっとヒザが痛いかなっていう感じです。
──どのへんでやったのか?
水野 ちょっとわかんないんです。



■笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーの総括

笹原 終わって正直、一番の感想はやっぱり格闘技はほんとうに難しいな。なかなか思い通りにいかないなと感じましたね。それぞれ見どころはあったんですが、フェザー級も、ムサシ選手も、水野選手もそうですし、桜庭選手の試合も、青木選手の試合も、それぞれの局面では盛り上がりはあったんですけど、桜庭コールが起きるとか、青木コールが起きるとか、声が発声しづらい展開が続きましたね。ちょっと一体感を作り切れなかったというのが最初の感想です。個々の試合に関して言うと、フェザーは小見川選手、高谷選手が「俺が中心にいる」と叫んでいましたけど、ポジション争いをしているのが明確になった試合でしたね。あとは青木選手、ちょっと凄いですね。多分、アウレリオ選手は相当屈辱的だと思うんですが、あのアウレリオ選手相手にあの試合ができるのは凄い。桜庭選手にはいろいろな思いもあるんですが、さっき控え室で話しをしたら相当悔しがっているので、どのタイミングで上がるかは相談ですけど、このミドル級という階級にこだわりを持っているので、また試合をやっていただければなと思います。水野選手は残念ですね。ムサシ選手は最後まで落ち着いて試合を作って完勝でした。あとは石井選手ですね。凄く正直な感想を言うと、もう一回見てみたいなと思います。技術的な穴はあるんでしょうけど、それを差し引いても凄く魅力的な選手だというのを感じました。いまは経験を積むのがいいんだと思いますので、タイミングを見て、話をして、もう一度上がっていただきたいです。やっぱり日本でやったほうがいいと思うんですけど、そういう話ができればと思います。
──石井選手には『Dynamite!!』へオファーを?
笹原 直近ではそこにありますので、ひとまずはそこに向けて一度話ができればと思います。ただ、当然、彼にもこの先のビジョンがあると思うので。でも、見たいですよね。単純にそう思います。
──どういう部分でまた見たいんですか?
笹原 見ていると、もっとこうすればいいのにとか、凄くなるだろうとか、ボクは実況席でしゃべるじゃないですか? でも、よくよく考えたら、4〜5戦の選手なのにそう思わせてしまう。それは期待の裏返しですよね。15分ぐらいでは伝わり切らない。彼の成長する姿を見たいですね。
──日本マットで成長していくストーリーを見せたい?
笹原 それができればいいんじゃないかと思います。イベントを作る側の人間からすると、成長物語を見たいでしょう。それがこの共感を覚えて、感性を送るようになると思うので。
──今の段階だと実際、どんな相手がいいんですか?
笹原 誰がいいですかね? でも、ヘビー級で、グラウンドであれだけ滑らかに動ける選手はいないと思います。ひょっとするとヒョードル選手よりもスムーズにポジションを変えられて、先手先手で潰せる。あのグラウンドは脅威だと思いますね。スタンドはまだ難があるのかもしれないですけど、グラウンドを徹底的に磨いたほうがとんでもない存在になる。グラウンドのできるヘビー級の選手との試合を見たいですね。
──今年の『Dynamite!!』の展開は?
笹原 そうですね。今年の当初の目標としては、全階級でチャンピオンを誕生させたかったんですけど、ヘビー級とミドル級は空位のままですので、それがわからないです。『Dynamite!!』という別の場所でできるのか、来年になるのか? 課題になりますね。フェザー級は人材が豊富なので、フェザー級とバンタム級にわけます。そのベルトを巡る闘いになるでしょう。ここは逆に外国人に頑張ってほしいですね。外国人のスターが出てくるともっと盛り上がると思います
──ムサシ選手の防衛戦は?
笹原 相手が思い浮かびませんもんね。ヘビーから落としてくるような選手を考えるのか、ちょっといまのムサシ選手はほぼ磐石じゃないかなという気がするので。とは言っても、彼のベルトを狙う選手に出てきてほしいと思っています、来年以降ですけど。