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2010年5月21日

「オレ個人で言えば、ケージのほうがいいと思いますね」
高谷裕之インタビュー

5・29『DREAM.14』(さいたまスーパーアリーナ)にて行われるDREAMフェザー級ワンマッチ、ヨアキム・ハンセン戦に臨む高谷裕之にインタビュー。DREAMフェザー級王座次期挑戦者決定戦の意味合い濃いこの一戦。高谷に意気込みを語ってもらった。【取材日:2010年5月11日】

■「面白い選手なんで彼の試合があるときは見たいと思っていた」

──5・29『DREAM.14』(さいたまスーパーアリーナ)まで3週間を切りました。現在の心境から教えてください。
高谷 順調に体重も落ちているし、今回はいいコンディションで試合ができると思うので、相手もいい相手だし、楽しみですね。
──昨年末の『Dynamite!!』以来半年ぶりの試合となることについては?
高谷 特に間が空いちゃったという感じはないですね。確かに試合はしたかったですけど、今回の試合が決まるのが結構早かったからイライラしたりもなかったですし。
──対戦相手のヨアキム・ハンセン選手の印象は?
高谷 背が高くてサウスポーで、気持ちのある試合をする、いい選手だと思います。
──4月23日に行われた記者会見では「階級を落としてきたときから興味のある選手」とおっしゃっていましたが、ハンセン選手のどういったところに興味を感じていたんですか?
高谷 昔からいい試合ばかりするのを見てて、(エディ・)アルバレスとの試合のときもそうだったけど、ぶつかり合うような試合をするんですよね。とにかく面白い選手なんで彼の試合があるときは見たいと思っていたし、そんな好きな選手がオレの階級に落としてきたっていうんで、いつかやりたいなと思っていました。オレとの試合も噛み合うと思いますけどね、はい。
──ハンセン選手と闘う上で警戒すべき点を挙げるとするとどこになりますか?
高谷 リーチが長いとことか、サウスポーってのもあるし、そういうところがやりにくいのかなと思います。手足が長い特殊な体型ですからね。
──ハンセン選手は前回『DREAM.13』でビビアーノ・フェルナンデス選手の保持するDREAMフェザー級王座に挑戦しました。あの一戦の感想を教えてください。
高谷 彼にとっては初めての減量だっただろうし、ちょっと本調子じゃないのかなと思って見てました。ビビアーノは調子良さそうでしたよね。打撃もよかったし、また強くなってるなって感じはしました。
──どういったところからハンセン選手は本調子ではないんじゃないかと?
高谷 全体的にですよね。圧力もあまり感じなかったし、この階級にまだフィットしてない感じだったと思います。でも、次は2回目だし彼も万全の状態で来ると思うんで、こっちも気を引き締めていかなきゃなと思ってます。
──高谷選手とハンセン選手の試合となると激しい打撃戦になるのではないかと想像してしまうのですが。
高谷 いや、オレとしては特に打撃で勝負するって感じじゃなく、総合的に勝負して、思いっきり全部出し切って勝てればいいなと思ってます。
──笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーは、この一戦について「フェザー級のトップコンテンダー、チャンピオンに次ぐ1、2番を争う闘い。ある意味、次期挑戦者決定戦」ということをおっしゃっていました。
高谷 そこはもちろん意識します。まずは勝って、勝てば当然、次はタイトルマッチになると思うんで、キッチリ勝ってアピールしたいと思います。負けられない試合ですね、はい。

■「必ず勝って、タイトルマッチに近づけたい」

──急遽、ケージで行われることについてはどのように感じていますか?
高谷 ケージは何回かやったことあるんですけど、オレ的にはケージのほうが、ドントムーブもないし、いいのかなと思っています。いいところもあるし悪いところもあるんですけどね。追い込みにくいって言えば追い込みにくいし、閉ざされた中なので集中できるって言えば集中できるし。
──今大会をケージで行うことについて笹原EPは、先月のストライクフォースでの青木真也選手の敗戦を受け、DREAMもケージにして北米ルールに合わせたほうがいいのかとか、それともリングで日本独自の路線で行ったほうがいいのかとか、それを今回の『DREAM.14』をケージでやることによってみんなから意見を聞きたいということなんですが、高谷選手はどのように考えますか?
高谷 まあ、世界的に金網だから、金網でいいんじゃないかと思いますけどね。今は“MMA=ケージ”みたいになってますし。やっぱりドントムーブとかしらけるんですよね。それはほんとイヤなんですよ。流れを止められちゃうから、集中できないじゃないですか。ケージだったらそういうのもないし。リングのほうがいいっていう人の意見に関しては何もないですけど、オレ個人で言えば、ケージのほうがいいと思いますね、はい。
──「日本最弱」と呼ばれかけているこの現状についてはどう感じていますか?
高谷 向こうに行って勝ちたいなとは思いますね。それはあります。やっぱり悔しいですからね。岡見(勇信)選手以外、アメリカで日本人が勝ち越せてないのが現状で、それは悔しい気持ちはあります。勝ちたいですよね、ガイジンとやって。
──ケージのある秋山道場でも練習されているそうですが、ケージで練習する際に重点を置いていることとかってあるんですか?
高谷 金網に押し込まれてプレッシャーを掛けられたときの対処の仕方とかが一番大事だと思います。イヤなポジションとか立ちにくいポジションとかがあるから、そういうポジションにならないように考えて練習していますね。
──高谷選手には、そういったケージで練習できる環境、そして、WECやCAGEFORCEといったケージイベントでの経験もあります。そういったところの差というのは、今度のハンセン戦で現れると思いますか?
高谷 う〜ん、試合といったって3回くらいですし、そのくらいじゃ変わらないと思いますね。練習にしても、いつも総合格闘技の選手ってリングで練習しているわけじゃなくて、道場の壁に囲まれた中で練習しているから、練習していれば壁際の攻防ってのもありますからね。
──今回のハンセン戦、ファンにどんな試合を見せたいですか?
高谷 いつもどおり思いっきりぶつかり合うような試合をしつつ、やっぱり金網だから新しい技術もやりたいと思います。
──今後の目標は?
高谷 まずはハンセン戦のことしか考えられないけど、必ず勝って、タイトルマッチに近づけて、タイトルを獲ってから、世界に出て行くなりなんなり考えたいですね。まずはタイトルマッチに向けて全力を尽くしたいです。
──最後にファンへメッセージをお願いします。
高谷 いつもどおり熱い試合をしますので、応援よろしくお願いします。

【『DREAM.14』対戦カード】
■ワンマッチ
ミノワマン(日本/フリー)vsX
■DREAMミドル級ワンマッチ
桜庭和志(日本/ Laughter7)vsハレック・グレイシー(ブラジル/グレイシー柔術)
■DREAMウェルター級ワンマッチ
桜井“マッハ”速人(日本/マッハ道場)vsニック・ディアス(アメリカ/シーザー・グレイシー柔術)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
高谷裕之(日本/高谷軍団)vsヨアキム・ハンセン(ノルウェー/フロントライン・アカデミー)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
山本“KID”徳郁(日本/KRAZY BEE)vsキコ・ロペス(アメリカ/チーム・クエスト)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
所英男(日本/チームZST)vs西浦“ウィッキー”聡生(日本/STGY)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
宮田和幸(日本/Brave)vs大塚隆史(日本/AACC)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
前田吉朗(日本/パンクラス稲垣組)vs大沢ケンジ(日本/和術慧舟會A-3)