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2010年1月28日

2010年DREAMの年間スケジュール発表!!
3・22『DREAM.13』出場の長南亮「殺伐としたリアルな闘いで勝負していきたい」

1月28日(木)、都内ホテルにて記者会見が行われ、3・22『DREAM.13』(横浜アリーナ)の一部対戦カードが発表。会見には谷川貞治FEG代表、笹原圭一DREAMイベント・プロデューサー、そして同大会の参戦予定選手として発表された長南亮が出席した。
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会見に先立ち、まずは谷川代表から2010年DREAMの大まかなスケジュールが発表された。2010年は3・22『DREAM.13』(横浜アリーナ)を皮切りに、4月、5月、7月、9月、10月と開催され、12月大晦日の『Dynamite!!』も合わせ計7大会が開催される予定。また、海外からもDREAM開催の要望を受けているとのことで、谷川代表は「韓国での大会を近日中に開催したいと思います。開催はおそらく4月後半で、会場はジャンチュン体育館になると思います。韓国の選手、日本を含めた海外の強豪選手を交えた、日本での大会と見劣りしない、ある意味それ以上の大会を開きたいと思っています」と上記開催予定月の中から1大会は韓国で行う意向を示していた。さらに、昨年10月の『DREAM.12』で行ったケージを使用したイベントも、上記開催予定の中から1大会開催される模様だ。

気になる2010年DREAMで何が行われるかに関して谷川代表は、まず「今年はライトヘビー級GPを8人か16人でやろうと思っています。その中心はゲガール・ムサシ選手になってくるんじゃないかなと思います」と、開催時期は未定だが初代DREAMライトヘビー級王者を決めるトーナメントを開催すると明言。また、その上のヘビー級に関しても初代王者決定戦が行われ、現在空位となっているミドル級の王者決定戦も行われる予定だ。さらに、青木真也vs川尻達也のライト級タイトルマッチも「時期を見て必ず」(谷川代表)行われ、全階級のチャンピオン誕生が2010年DREAMの一つのストーリーとして展開されていくようだ。また、谷川代表は、昨年大晦日に対抗戦を行ったSRCも含め、他団体との全面対抗戦も視野に入れていることを明かしている。

また、笹原EPは協力関係にあるアメリカのMMAイベント、ストライクフォースとの現在の状況について言及し、「実は去年の大晦日、ストライクフォースのマッチメイカーの方々に『Dynamite』の会場へ足を運んでいただいていました。当然、あの盛況ぶりを見て、『協力関係のパイプをもっと太くしていきましょう』という話をさせていただいております。そこで一つご説明させていただきたいのですが、マリウス・ザロムスキー選手でしたりジェイソン“メイヘム”ミラー選手などが『ストライクフォースに取られたんじゃないか?』という報道が一部あるのですが、そうではなくて、『協力の中で日本と北米とで分けてその選手を使っていく』というふうにご理解いただければと思います。その選手の出場に関して、アジアでの権利というのはDREAMが持っていて、北米での権利をストライクフォースが持っていて、お互いにスケジュールを調整していくと。例えば昨年で言うと、DREAMではフェザー級GPを行っていましたので、なかなか重たいクラスの選手は使いづらかった。大晦日もストライクフォースの選手を使おうというアイデアはあったんですけど、SRCさんとの対抗戦が急浮上してきましたので、そのアイデアも流れてしまった。そのような状況でした。ですので、ストライクフォースにDREAMの選手が流失してしまったという話ではありません。今年はチャンピオンクラスの選手も盛んに交流していきたいと思うので、もちろんこちらからも送り込んでいこうと思っていますし、向こうからも出てくるでしょう。具体的には、ギルバート・メレンデス選手やロビー・ローラー選手やジョシュ・トムソン選手など、世界的に名の知れたファイターがDREAMに上がってきてくれると思いますので、ご期待いただければと思います」と説明。今年行われるライトヘビー級GPにも当然、「ストライクフォースの選手が大挙して押し寄せてくると思います」と語っている。

そんな夢膨らむ2010年DREAMの第一弾大会、『DREAM.13』では、王者ビビアーノ・フェルナンデスvs挑戦者ヨアキム・ハンセンのDREAMフェザー級タイトルマッチが実現だ。ハンセンは昨年までライト級で活躍していたが、今大会より階級を1つ落とし、フェザー級に転向。ハンセンのフェザー級転向&タイトル挑戦に関し笹原EPは、「ライト級でもあれだけの活躍をした選手ですので、適正階級のフェザー級であれば、敵がいない状態のビビアーノ選手に対し、ハンセン選手が圧勝する可能性もあると思います。外国人ファイター同士のハイレベルな試合が繰り広げられると思います」と期待を寄せている。

また、同大会の参戦予定選手として長南亮が発表された。笹原EPによると、長南の相手は「最終調整中で、早ければ来週くらいにも発表させていただきます」とのこと。その他、参戦候補として、笹原EPは、菊野克紀、所英男、ミノワマン、マリウス・ザロムスキー、エディ・アルバレス、アンドリュース・ナカハラの名前を上げていた。

以下、会見に登壇した長南亮のコメント及び質疑応答の模様、記者会見終了後に行われた谷川代表&笹原EPの囲み会見の模様。

【長南亮のコメント&質疑応答】
長南 UFCから帰ってきたらたくさんの関係者の方に暖かい声を掛けていただいて、そして一昨日、DREAMで闘っていくことを決めました。出るからには誰とでもやります。そして勝とうと思います。
──DREAM参戦を決めた動機、DREAMで闘ってみたい選手、興味のある選手を教えてください。
長南 決め手は、(昨年の)ウェルター級GPを見させていただいて、UFCとかアメリカ勢以外にも強い選手っているんだと思って、自分もその中に混ざりたいと思いました。闘ってみたいというのは、本当に誰でもいいです。元々、相手を選ぶようなタイプじゃないんで、どんな相手を当てられてもしっかり闘いたいと思います。
──DREAMでは何を目標にしていきたいですか?
長南 いろんな格闘技のスタイルがあると思うんですけど、自分が見せるといったら、殺伐としたリアルな闘いしかないので、そこで勝負していきたいと思います。
──笹原EPにお聞きします。先程、参戦候補選手の中に青木真也選手と川尻達也選手の名前がなかったのですが、それはなぜでしょうか?
笹原 青木、川尻両選手に関しては、タイトルマッチをどこかで組めればと思っていまして、おそらく3月はないです。両選手がそれぞれワンマッチにやるというのも今のところ考えていませんので、出てきたときがタイトルマッチになると思います。

【谷川代表&笹原EPの囲み会見】
──青木選手と川尻選手はタイトルマッチまではDREAMで試合をやらないんですか?
笹原 いや、やるかもしれないです。やるかもしれませんけど、いわゆる調整試合的な試合を挟んでっていうのは今は考えてないです。タイトルマッチは、5月なのか7月なのか、川尻君がちょっとケガしていて、それの治り具合を見ながら、二人が一番いい時にやりたいですね。二人の体調も考慮に入れて、二人の環境が整っていて、当然その環境っていうのは放送の件も含めて、一番いい時に組めればなと思っています。
──青木選手に関して、大晦日を受けて、処分は下さないのですか?
笹原 年明けてから、ファンの方の意見もそうですし、日本格闘技連盟さんのご意見もそうですし、いろんな意見を聞いています。当然、プロモーターとしては厳重注意という形で注意を与えているという認識はあるんですけど、試合後とはいえリング上で起こったことなので、競技的な部分に関しては競技陣がどういう判断を下すのかっていうことです。そのことは競技陣に伝えています。ですので、もしかしたら1週間ぐらいの中で競技陣のほうからなんらかの処分を求める話はあるかもしれません。
谷川 三崎選手の話と合わせて、その問題は競技陣のほうから出して、はい。プロモーターはプロモーターでどうやって使っていくかですから。その処分に沿った形でですよね。まあ、来週ぐらいにはできるように。
──4月の大会は韓国ですか?
笹原 ほぼ濃厚ですね。
谷川 好評だったら、10月ぐらいにも(韓国で)やるかもしれませんし、他のアジアの国でやるかもしれません。マカオとかからもそういう話が来ているので、香港とか台湾とか、そういうところでやるかもしれません。まあ、いきなり(遠い国に)飛ばずに、DREAMは製作もいいですからあのチームをそのまま持っていきたいので、あまり遠くからやるよりも徐々に(近場から)固めていく方向ですね。現地のプロモーターに任せるとかはあんまりやりたくないです。DREAMのブランディングを高めていきたいですね。
──長南選手の相手はどうなりそうですか? 本人は「誰でもいい」と言っていましたが。
笹原 誰でも面白い試合をしてくれると思います。去年のウェルター級GPで期待していたマッハ選手が外国人の壁に跳ね返されてしまったので、そこに入ってほしい一人ですね。だから、外国人ともそうですし、もしかしたらマッハ選手ともう一回やるかもしれないですし、どちらにしろ今はザロムスキー選手が頂点にいますけど、そこに割って入れるだけの実力もポテンシャルも持っている選手なので、ウェルター級をもっと面白くしてくれると思います。あとは元々、一緒に仕事をしていた選手なので、気心が知れているので、個人的には嬉しいですね、また一緒に仕事をできるのが。
──ライトヘビー級GP開幕戦とヘビー級王座決定戦はいつ頃になりそうですか?
笹原 16人だと3大会、8人だと2大会。4月は韓国大会が濃厚ですから、そう考えると5月、7月、9月あたりでライトヘビー級GPをやって、同じぐらいになるかもしれないですけど、ヘビー級も王座決定戦、ミドル級の王座決定戦をできればと思います。
──ヘビー級はGPを行うのではなく?
笹原 王座決定戦ですね。一人はアリスター(・オーフレイム)選手で異論はないと思うんですけど、反対側に誰が出て来るかですね。
谷川 未知の強豪がいいですね。そこで争って、誰が王座決定戦に出るかを決めると。(マーク・)ハント選手とか(セルゲイ・)ハリトーノフ選手はやってますからね。
笹原 そうですね。未知で、でも実績がある選手。
谷川 今年はチャンピオンを中心にやっていきますけど、あとはSRCさんとかストライクフォースとか、団体を越えた闘いをやっていくのが熱くなると思うし、そういう闘いをやっていかないとダメですよね。いろんな団体の垣根を越えて、勝負していくような。やっぱり、DREAMのブランディングもそうですし、選手の気持ちも固まっていきますからね。逆に言えば、行き詰まった選手は海外にもドンドン出て行けばいいと思います。
──石井慧選手に関してはどうですか?
谷川 石井慧選手に関しては、ボクは凄く興味がありますね。大晦日を見て、あれじゃダメだと思うので、なんとかして大成してもらいたいと思います。今の環境だと相変わらずコミュニケーションが取れないんですけど、ファイターって一人で強くなるものじゃないですからね。やっぱり鍛えられているチームが凄く大切だし、プロデュースする団体も大切ですから。機会があったらDREAMのリングにも上がってもらいたいですけど、それは単発で上がるっていうよりも、一緒になって育っていこうという気持ちがないとなかなかいい関係にはなりませんからね。その関係は今はないですけど、本当にもったいないと思うので、頑張ってもらいたいんです。
──他団体との対抗戦の話が出ましたけど、具体的には?
谷川 具体的な話はないですけど、SRCさんからは「このあとどうしましょうか?」っていう話もあります。良かった面も、悪かった面も出た大晦日だったんで、そこのところも。一緒にやっていくならキチンとした信頼関係を作っていかないといけないし、別々の道を歩むんであれば凌ぎ合っていかなきゃいけない。まあ、いい関係でやっていくことが重要だと思っています。
笹原 吉田道場もDREAMとは何の垣根もないので、お話をする機会があれば。
──吉田選手は引退試合を含めて、去就が注目されていますけど。
谷川 何の話もしていないです。だから、DREAMで引退試合をやるっていう話も今のところないですね。まあ、本当にいい選手はいっぱいいますよね、いろんなところに。世代が代わってきているので、いつまでも前の時代を引きずらない形で、イベントもそうですし、選手もそうですし、そういう意味ではもう一回生まれ変わって育てるという。その腕はDREAMのスタッフの人たちは凄くあると思いますから。何だかんだって言って、ゲガール・ムサシ選手やら、ザロムスキー選手やら、ハンセン選手やら、いろんな選手を生み出していますから。3月の『DREAM.13』の出場メンバーもみんないいと思いますよ。菊野選手もいいし、アンドリュース・ナカハラ選手もいいし、エディ・アルバレス選手もDREAMが育てたような選手ですからね。他の団体はあんまり育てる力がないですよね。何だかんだうちで、日本で、我々のマーケットで育った選手がUFCやストライクフォースで活躍していますから。そういう意味でも売り込みが凄いんだと思います。今日、発表できなかったですけど、3月22日(『DREAM.13』)のカードも全部実現できたらメチャクチャいいカードですよ。ハンセン選手とビビアーノ選手のカードも、どっちが勝つかわからないカードですよね。早速タイトル移動ということもあると思いますし。
──『DREAM.13』は全何試合ぐらいになりそうですか?
笹原 8つか9つぐらいですね。
谷川 アイデアを見させてもらったんですけど、みんないいカードですね。
笹原 真面目なカードです。
谷川 とってもいいカードです。本格派ばかり。あと、大晦日に来たお客さんを大切にしたいですよね。大晦日のお客さんと繋がっていって、PPVとかで熱気を帯びてくるようにしたいです。もちろん地上波も重要ですけど、格闘技界全体の熱っていうのは観客動員とかPPVの件数とかですから。そこで物凄い熱があって、地上波のTBSで全国に広がるっていう。2010年代の前半で熱を取り戻したいです。取り戻しつつあると思うんですけどね。K-1 GPもMAXもいい感じで、地上波の視聴率も決して悪くないですから。あと、3月にDREAMやって、それ以降にMAXとWGPを立て続けにやろうと思っています。
──今年もMAXに総合格闘家が出たりとかは?
谷川 去年の川尻選手じゃないですけど、やれる選手はたくさんいますからね。菊野選手もできると思うし、DJ.taiki選手もできると思うし、池本(誠知)選手も高谷(裕之)選手も所選手もできると思うし、ボクが見てもたくさんいます。笹原EPの話によると、(K-1参戦も)希望している選手がいっぱいいるみたいなんで。KID選手も気持ちがあるならチャンスを与えたいし、そういった選手が上がってくることはありえると思います。菊野選手は凄く強いと思いますよ、ボクは。未だかつてない総合格闘家ですよね。体重はちょっと重いですけどアンドリュース選手もいいと思うし、エディ選手のK-1ルールの試合も見たいですね。逆に言うと、渡辺一久選手とかも総合やりたがっているし、自演乙選手もできると思うし、それはタイミングを見て。あんまり当たり前のような感じになるんじゃなくて、魔裟斗vs川尻じゃないけど、いい構図を作らなきゃいけないと思います。夢は広がりますよね。魔裟斗みたいなスーパースターはいない時代なんですけど、逆に言うと面白い時代ですよ。それぞれがレベルが高いので、その中で誰か突き抜ける人がいれば、出て来ればいいと思います。

【『DREAM.13』決定対戦カード】
■DREAMフェザー級タイトルマッチ
ビビアーノ・フェルナンデス(王者/ブラジル/レボリューション・ファイトチーム)vsヨアキム・ハンセン(挑戦者/ノルウェー/フロントライン・アカデミー)

【『DREAM.13』参戦予定選手】
長南亮(日本/ Team M.A.D.)