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2009年7月30日

準決勝で高谷vs所の日本人対決が実現! リザーブではDJと宮田が激突!
10・6『DREAM.11』フェザー級GP決勝ラウンドの組合せ発表!!

7月30日(木)、都内・ANAインターコンチネンタルホテル東京にて記者会見が行なわれ、10・6『HEIWA DREAM.11 フェザー級グランプリ2009決勝戦』(横浜アリーナ)にて開催のフェザー級GP決勝ラウンドの組み合わせが発表された。
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フェザー級GP準決勝は高谷裕之vs所英男の日本人対決、そしてもう一方の山ではジョー・ウォーレンとビビアーノ・フェルナンデスが外国人対決を行い、その勝者がフェザー級の頂点を懸けて雌雄を決することになった。決勝ラウンドの組み合わせが決定した経緯について、記者会見に出席した笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーは、「アンケートをとった結果、一番多かったのが日本人対決の高谷選手vs所選手でした」とコメント。ファンの声が、高谷vs所の実現に大きく影響したようだ。これにより、ウォーレンvsフェルナンデスの外国人対決も自動的に決定している。

会見には高谷、所の両選手が出席した。まず、敗者復活ながら2回戦でエイブル・カラムを撃破して決勝ラウンドに駒を進めた所は、「前回同様、一度死んだ身なので、精一杯頑張りたいと思います」と神妙な顔つきでコメント。一方、2回戦でパンクラス稲垣組の前田吉朗との日本人対決を制した高谷は、「10月は決勝戦なので、まず日本人のトップを決めて、世界のトップと闘って、ベルトを獲ります」と自信満々にコメントした。

また、「この階級では一撃で倒すのが難しいんですが、それができる数少ない選手」と高谷を評した所。このところ山本篤、中村大介、DJ.taikiと日本人相手に3連敗を食らっており、少なからず日本人選手との対戦には苦手意識があるようだ。しかし、10月の試合までに、プロボクシングWBC世界フライ級王者の内藤大助と北海道で1週間、さらに白井・具志堅スポーツジムの長野での合宿にも1週間、それぞれ参加。万全の準備を整えて、大逆転の優勝を狙っている。優勝の先に見据えているのは、もちろん一度は途絶えてしまった山本“KID”徳郁との対戦だ。「日本人でチャンピオンになれば注目されるし、KIDさんとも試合ができる。僕らにとってはチャンスですね。どっちかが決勝戦には残るので、残ったほうは勝たないとダメ」と自らを鼓舞していた。

この所に対して、自信ありげな様子の高谷。だが、「(所は)一発でもっていく関節技もあるから、油断できないですね」と気を引き締める。ベスト4に残った選手で、高谷以外の3人は全て組み技系の選手とあって、「グラップリングやレスリングに重点をおいて特訓します」と対策をしっかりと立て大一番に臨む様子だ。KO決着の少ない今回のフェザー級GPにあって、唯一1回戦&2回戦をKOで勝ち進んでいるのが高谷。「全試合KOで優勝します」と鼻息荒く宣言していた。

また、リザーブマッチに、1回戦で所を破りながら右眼窩底骨折によって2回戦を欠場していたDJ.taikiが満を持して登場。今年からフェザー級に階級を落とした宮田和幸と対戦することになった。そのDJは現在、千葉の奥地で山籠もりをしているために会見を欠席。しかし、「トーナメントに出場していない選手が、万が一優勝してしまったらトーナメントと出場決定戦に出場した全員から非難されるでしょうね。申し訳ないですがどんなことがあってもそんなことにならないように、グチャグチャに殴り倒してみせますので」とのコメントを送りつけて、宮田を挑発した。

一方、昨年のライト級GPでは1回戦敗退の屈辱を味わった宮田だが、フェザー級に階級を落としてからDEEPなどで連勝中。この実績が認められ、フェザー級GP本戦には出場していなかったものの、リザーブマッチ出場のチャンスを与えられた。会見に出席した宮田は、「久しぶりのDREAMなので楽しみ」とコメント。「(DJの試合は)所選手との試合しか見ていないけど、63キロの階級ではパワーも能力も違うので問題ない」と自信満々でDJの挑発を一蹴した。

不安要素と言えば、DREAMフェザー級の規定体重63キロまでの減量。宮田の場合、フェザー級に階級を落としたとはいえ65キロで試合を行っているため、今回の体重はさらなる減量を強いられることになる。現在でも体脂肪率が5%という驚異の肉体を保持しているが、当日は0%に限りなく近い数字まで無駄な脂肪を削ぎ落とす。体重にすると約9キロ落とさなければならないそうで、その部分ではやや不安があるようだ。しかし、体脂肪率0%というとその全身はまさに筋肉の塊。さらにこの突出したフィジカルにプラスして、オリンピックにまで出場したレスリングの技術も備えているのが宮田の強みだ。「フリースタイル出身の選手の中ではUFCも含めて、総合格闘家の中ではテイクダンする技術は自分が世界一」と豪語して止まない宮田。そのため、フェザー級GP出場者の中でグレコローマンの実績を残し、宮田同様テイクダウンに自信を持つウォーレンとの対戦にも興味を示していた。

そんな宮田に対して、笹原EPも「宮田選手はこの階級ではフィジカル面では日本人で並ぶ者がいない。外国人選手でも及ばないでしょう」と太鼓判だ。また、笹原EPは、「ライト級GPでの(ヨアキム・)ハンセン選手ではないですけど、優勝のチャンスはDJ選手にも宮田選手にもあると思います」と二人のリザーブマッチ出場者の活躍に期待。「実際に名古屋で所選手に勝ったDJ選手がリザーバーで、所選手が決勝ラウンドに進んでいるわけですからね。何が起こるか分かりませんよ」と昨年のライト級GPに続く波乱の展開を予感しているようだ。果たして、フェザー級の頂点に立つのは!?

その他のスーパーハルクトーナメント準決勝の組み合わせやワンマッチについては、来週にも発表される模様。正式発表されたわけではないが、先の7・20『DREAM.10』で青木真也がぶち上げたライト級王者ヨアキム・ハンセンとのタイトルマッチ、さらに大会ポスターに顔が掲載されている山本“KID”徳郁や川尻達也らの出場が検討されているという。ただし、フェザー級GP、そして7・13K-1 MAXと連敗を重ねているKIDの出場については慎重。「試合勘を取り戻すという意味もありMAXに出場しましたが、結果が出ませんでしたからね……。もっと試合を積ませたほうがいいのか、休ませたほうがいいのか慎重に考えています。ただ、今度はオールスター戦になるのにKID選手がいないとなると画竜点睛を欠くことになる」と、KID出場の有無については決めかねている様子だ。一方で、『DREAM.10』で秋頃の復活を予告していた桜庭和志の『DREAM.11』出場についても、「まだ出場の可能性はありますよ。まあ、その次の『DREAM.12』もあるし、いずれにしろ秋ですね」と明言を避けていた。