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2009年4月5日

4・5『DREAM.8』日本ガイシホール大会
出場ファイターの試合後のコメント PART.7

熱戦が続いた4・5『OLYMPIA DREAM.8 ウェルター級グランプリ2009開幕戦』(日本ガイシホール)。激闘を終えたファイター達の試合後のコメント、そして笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーの大会総括をお届けする。
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■桜井“マッハ”速人「古いスタイルが勝ったと思いました」

──試合の感想をお願いします。
マッハ あんまり覚えてないですね。15秒くらいですか? まあ、修斗時代はよく秒殺してたんですけど、この大一番で秒殺できて嬉しかったです。
──最初、青木選手に倒されましたけど、あの時の気持ちは?
マッハ いや、別に。僕はサブミッションもできるんで。現に青木、スイープしたじゃないですか。僕は上からも下からも攻められますから。彼が僕に「古いスタイルだ」って言ってたんですけど、古いスタイルは古いスタイルなりに優勝するところを見せたいです。自分では古いスタイルだと思ってないんですけどね。僕の周りの柔術の黒帯の人とかいますんで。別になんてことはないです。上からでも下からでも攻められます。
──今日は最初から一気にいこうと思ってたんですか?
マッハ 「ナメくさってる」って言ったじゃないですか(笑)。そんなの一秒でも早くぶっとばしたい。
──体が自然に?
マッハ なんなんでしょうね? 誰でもあんなこと試合前に言われたら頭にくるでしょ。
──試合前にこんなに怒ったのは初めてですか?
マッハ うーん、基本昔のことは忘れちゃうんですけどね。もう15〜16年やってるんで、そんな前のことは忘れちゃいましたけど、ただ単に怒ってました。もう、なんて言うんでしょうね、まあいいや(笑)。
──完全に怒りは鎮まりました?
マッハ もう、そうですね。試合のことなんで。プライベートなことだったら、プライベートでぶっ倒しにいけばいいんですけど(笑)。だけど、まあ試合のことで悪口じゃないですけど、いろいろ言われたんで、試合で証明しようって。いや、試合で証明しようとは思ってない、ただぶっ飛ばそうって。
──ほかのウェルター級グランプリの試合はどうでした?
マッハ 記者会見でも言いましたけどね、どの選手もやっぱり個性が強いっスよね。ぶっちゃけ、日本人しか残らないと思ってたんですよ。それが僕しかいなくなっちゃったんで、日本人のみんな、僕を応援してくれと。ま、そんな気持ちです。
──階級の違いを試合で感じたりはしましたか?
マッハ いや、違いっていうか、その前に終わっちゃったんで感じなかったですけど。ま、普通はナメてますよね。だけど、まあそれは消化できたんで、はい。なんて言っていいかわかんないですけどね。まあ、締めくくれて良かったです。なんせ4ヶ月くらいで、ねえ? ウェルター級から。普通、1年くらいは空けないと体が対応しないでしょ。やっぱひと階級違うと全然違うもんなんで。それを4ヶ月で埋めるっていうのは。そこに彼の言葉(の攻撃)もあったんで、ムカついたんですよ。俺が古いスタイルだとかね。古いスタイルが勝ったと思いましたよ。
──KID選手が「古いスタイルで勝つマッハさんはカッコいい」と言ってましたが。
マッハ ま、カッコいいもなにもね、あの場になったら、もう殺るか殺られるかなんで。結果ですから。彼が彼の感性でカッコいいと思ったらカッコいいんじゃないですか? 僕はただ単に殺られるなら殺ったほうがいいし、その結果ですよね、一生懸命やったという。
──試合後、青木選手に声をかけていましたが。
マッハ まあ、(戦前)言い合いになったんで、ま、悪かったなと(笑)。試合が終わったんで。「仲良くしようね」って言ったんですけど。でも、向こうはまだ効いてたんで(聞いてないのでは?)。ヒザ入れた時に白目むいてたんで、絶対俺が言っても彼はわかってないと思います。


■青木真也「俺は泣いて強くなります。これが青木真也の生き方」

──感想をお願いします。
青木 う〜ん、一番DREAMが好きで、一番格闘技が好きで、一番DREAMを引っ張ってきたという自負はあったんですけど、うまくいかないね。悔しいね。強かった。けど、俺は止まらないし、青木真也はやめれないし、青木真也という生き方はやめられないですよ。すごい歯切れが悪いね。勝って、やりたいことがあったり、言いたいことがあったり、実現したいことがあったんだけど、今回これで全部投げ出しちゃうのかって言ったら、投げ出すことはできないし、投げ出す気にもなれないんで、一からもう一回、頑張ります。でも、俺しかできないよなぁ、こんなこと。絶対そう思うんだよね。
──実際に闘ったマッハ選手と、想像していたマッハ選手は違いましたか?
青木 まあ、想像の範囲内だったし、試合に関しては際(きわ)ですよね。一発入ったら死ぬし、僕があのままキッチリ極めたかもしれないし。まあ、格闘技って面白いよね。格闘技は面白い。でも、感じたのはやっぱ76、ウェルターはパワーあるね。そうなることは分かってたことだし、バリバリ想定内なので、正面から俺は逃げずに闘って、自分を信じて、仲間を信じて、支えてくれた人を信じて闘ったんで。終わってみて俺は間違ってないと思います。
──最後のヒザ蹴りは何発目が効いたのですか?
青木 記憶がないから、一発目じゃない? 何発打たれたのかも分からないんだよね(笑)。情けね〜(笑)。
──今回はウェルター級という階級で負けてしまいましたが、ライト級では間違いなく青木選手はトップのファイターだと思います。今後、もう一度ライト級のほうで頑張って、チャンピオンを目指すという気持ちはありますか?
青木 もちろん次はライトで作り直します。僕はライトの選手ですから。ライト級の青木真也がウェルター級に挑戦したっていうだけなんで。でも、こんなの言い訳じゃないよ。俺は今の状況で、喧嘩をして、一生懸命闘って、で、負けた。それだけ。そして、終わった後に「泣くんじゃねぇ」って言われたんだけど、これが青木真也の生き方だから、俺は泣いて強くなります。
──先程のマッハ選手のインタビューで、青木選手に謝って、「これからは友達で」と言ったということですが。
青木 もう、「ありがとうございました」ということですよね。特別な感情もないし、「先輩、強えな!」って感じです。


■笹原圭一イベント・プロデューサーの大会総括

笹原 前回のフェザー級GPがちょっと不本意な感じだったんですが、今回はその鬱憤も含めて爆発できたんじゃないかなと思います。勝ったマッハ選手は素晴らしかったんですけど、僕は負けた青木真也も素晴らしかったなと思います。今回マッハ選手に火をつけたのは青木選手の覚悟を決めた挑発というか、自分より目上の選手に対してああいう挑発って、なかなか分かっていても言えないところはあると思うんですけど、リスクもあると思いますし。それを承知でああいう発言をしてマッハ選手に火をつけて、試合に敗れはしましたけど、影のMVPは間違いなく青木真也だと思います。彼は敗北を糧にできる選手ですので、やっぱり選手が負けるべくして負けるタイミングというか、いいタイミングで負ける相手っていうのはあると思うんですよ。その意味では、マッハ選手にこのタイミングで負けたというのは、間違いなく青木選手にはプラスになると思います。階級を超えてウェルター級にチャレンジしたことも素晴らしいと思いますし、この後、おそらくライト級に体重を戻して闘うことになると思うんですけど、ライト級にはまだまだ強い相手はいますので、そこでもう一回彼が復活してくることを楽しみにしています。おそらく、ファンの人も同じ気持ちだと思いますし、まずはひとつ、今日振り返って感じたのはそのことです。それ以外で、ウェルター級GPなんですが、日本人でマッハ選手が残って、あとはアメリカ、ブラジル、リトアニアと4ヶ国の選手が勝ち残ったのは良かったかなと思います。やっぱり階級が重くなると、日本人がパワー負けしてしまうところがあると思うんですけど、その意味でもやっぱり外国人は強いなというのを実感しました。負けましたけども、池本選手なんかはもう一回使いたくなるなと思わせてくれました。あとは、フェザー級の所選手とDJ選手は、フェザー級らしい試合だったなと思います。スピード感もあって、スリリングな試合だったので、非常にフェザー級らしい試合だったと思います。どちらかが一本か、KOというのがあれば良かったんですけど、それを差し引いても緊張感のある試合だったと思います。DJ選手が加わって、KID選手も含めて8人が決まりましたので、この後ちょっと組み合わせを考えたいなと思っています。
──GPに負けた選手の中で、リザーバーで使いたい選手は?
笹原 去年のライト級GPではヨアキム(・ハンセン)選手とブラックマンバ選手がやってるんですけど、同じようにウェルター、フェザーも、基本は負けた選手の中から選びたいなと思っています。具体的にこの選手というのは、まだ考えていません。