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2009年2月17日

「青木? 現実はそんなに簡単じゃない。そう思わせないといけない」
桜井“マッハ”速人インタビュー

4・5『OLYMPIA DREAM.8 ウェルター級グランプリ2009 開幕戦』(日本ガイシホール)より開幕するウェルター級グランプリ2009への出場が決定した桜井“マッハ”速人にインタビュー。同GPに向けての意気込みを聞いた。【取材日:2009年2月12日】

■「この階級は自分がずっと引っ張ってきたという自負がある」

──DREAMウェルター級GP出場が決定しました。今の心境から聞かせてください。
マッハ まあ、やるだけですよね。優勝するだけです。
──これでようやく王座挑戦が近づきますね。
マッハ 歯がゆかったですね。でも、ぶっちゃけ、相手もいなかったですから。相手を探すのはしんどかったと思いますし、そのへんは理解していますよ、うん。だからこれだけ日本人とばっかり闘ってきて、ようやくガイジンと闘えるというのは凄く嬉しいことですよね。だって、何回日本人とやりましたっけ?(笑)。まあでも、そういう状況も面白いっすよね(笑)。
──ウェルター級GPとフェザー級GPが、2009年DREAMの軸となります。そのウェルター級GPの中心選手としての活躍をマッハ選手には期待されます。
マッハ いつも言っていることなんですけど、自分としては、この階級、76キロの階級は自分がずっと引っ張ってきたという自負がありますからね。そういう意味では負けられないです。いつも、どの試合でも「負けられない」という気持ちは持っていますけど、特に76キロという階級ではそういう思いが強いですね。
──ウェルター級の魅力はどこにあると考えますか?
マッハ 力強さもあって、速さもある。そういう階級ですよね。世界的に見て一番人口の多い階級ですし、“神の階級”と言われているくらいレベルが高くて、格闘技を知らない人でも楽しめる階級だと思います。
──日本のウェルター級のレベルをどう捉えていますか?
マッハ もちろん素晴らしい選手がいっぱいいますよ。今回出る青木(真也)もそうだし、この前やった弘中(邦佳)君も門馬(秀貴)選手も凄くいい選手だし、他の団体だけど長南(亮)や郷野(聡寛)選手も強い。日本人でもガイジンでも、ちょっとでも気を抜いたらそれが命取りになるような選手ばかりですよ。だから、一つもミスができないというか、完璧主義にならざるを得ないのは理解できますね。上に行けば行くほどミスができないから、GSP(ジョルジュ・サンピエール)じゃないですけど、ああなってしまう。でも、それをやられると観ている人は……ねえ(笑)。その点、自分の持ち味というのは、観ている人を喜ばせたりビックリさせることができることだと思っているんですよ。
──野性味溢れるファイトですよね。
マッハ そうそう、そんな感じ。やっぱり、勝ちを狙いながらも、観ている人を喜ばせたいですよね。あと、自分の場合、試合で勘がよく当たるんですよ。2つ選択肢があって、「どっちだ?」ってなったら当たるんです(笑)。自分でも不思議なんですけどね。無意識のうちに選択しているんですけど、それが当たる。そのうちハズレると思うんですけどね(笑)。
──今回のGPでも綿密な戦略は立てることなく臨みますか?
マッハ 普段のワンマッチではあまり戦略を立てることはないんですけど、グランプリとなるとそういうのも立てないといけないかなと思っています。

■「ハッキリ言って、青木にかまっている場合じゃないんですよね」

──ウェルター級GPには青木真也選手も出場します。
マッハ まあ、素晴らしいことだと思いますよ。BJペンじゃないですけど、2階級というね。
──修斗時代に一度対戦されていますが、そのときと比べて、現在の青木選手をどう評価されていますか?
マッハ あの頃よりもかなり完成度が上がって、凄くいいんじゃないですか、寝技に関してですけど。経験も積んだし、凄く頑張っていますよね。ただ、この前までライトでやっていて、今回いきなりウェルターでやるって、凄いことだと思うけど、ナメんなよとも思う。そんな甘い世界じゃないぞっていうね。普通に考えて難しいことだと思いますから、負けたくはないですよね。
──「ナメんな」ですか……。
マッハ うん。そういうふうに思わないといけないと思うしね。彼が試合したのは2ヵ月前でしたっけ? それから期間も短い中で階級を上げて、ちょっと無謀じゃないかなと。理屈じゃない世界だとも思うけど、現実はそんなに簡単じゃない。そう思わせないといけないですよね。
──マッハ選手と青木選手が対戦することになれば、黄金カードになると思います。
マッハ そうですか? お客さんがそう思うんだったなら、もちろんやりたいですよ。でも、ハッキリ言って、青木には悪いですけど、青木にかまっている場合じゃないんですよね。だって、ライトの選手だもん。今回はウェルターでやるわけでしょ? ライトの選手にかまってられないですよ。まだ組み合わせも決まってないし、どうなるかは分からないですけどね。
──ウェルター級GPに向けての意気込みを聞かせてください。
マッハ 今までいろいろなことが、決まって流れて、決まって流れて、ここまで来ましたからね。その切なさを思い出して、それをトーナメントにぶつけたいなと思います。
──あくまで目標はチャンピオンになることと。
マッハ そうですね。後ろより前に行きたいタイプなんで、前に出て一つずつ掴みたいです。やっぱり何年かに一度のことなんで、ここで行かなきゃいけないですからね。毎回頑張ってるんすけど、今度も精一杯頑張りたいと思います。