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2008年9月23日

9・23『DREAM.6』さいたまSA大会
出場ファイターの試合後のコメント PART.8

熱戦が続いた9・23『OLYMPIA DREAM.6 ミドル級グランプリ2008 決勝戦』(さいたまスーパーアリーナ)。激闘を終えたファイター達の試合後のコメント、そして笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーの大会総括をお届けする。
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■ゲガール・ムサシ「秋山選手に勝てばミドル級はやり尽くすと思います」

――感想をお願いします。
ムサシ 勝てて非常に嬉しく思っています。準決勝が早い展開で終わったので、これは勝てるなと思いました。
――ベルトを手にしていかがですか?
ムサシ もちろん手にしたときは嬉しかったんですけど、自分の性格上、ホテルに帰ってからめちゃくちゃ喜ぶと思います。
――2戦とも早い時間で終わりましたが、苦戦したという思いはありますか?
ムサシ 特に苦戦したということはないです。判定になることも踏まえて練習してきたんですが、判定ではなくKOで勝てて嬉しく思っています。
――最後のキックは偶然ですか?
ムサシ ちゃんと狙っていました。デニス・カーンと闘ったときと同じシチュエーションなんですが、キチンと狙っていました。
――初防衛戦で闘いたい相手は?
ムサシ 皆さんは秋山選手と闘うのを見たいと思っていると思うのですが、それは大晦日になるのでしょうか? あとは階級を上げて、K-1にもチャレンジしてみたいです。秋山選手に勝てばミドル級はやり尽くすと思いますので、K-1にもチャレンジしたいと思っています。

■笹原圭一イベント・プロデューサーの大会総括

笹原 今回、試合数は全部で12試合ということで、開始前から長丁場を覚悟はしていたんですけど。まあ、終わってみると、12試合というのはいろんなことがあるなというか、いろんな結末があって、いろんなドラマがあるなというのは、改めて感じました。まずは、ミドル級GPについて申し上げますと、ムサシ選手には、素直におめでとうと言いたいと思います。彼はまだ若くて、これからの選手だと思います。今回、ムサシ選手は当然、実力のある選手ですが、運も味方につけた優勝だと思います。今回チャンピオンというかたちになりましたけど、これは結末と言うよりも、ここから新たにストーリーが始まるみたいな、そういう印象を受けました。決勝戦で敗れたジャカレイ選手は、ムサシ選手に完全に劣っていたかというと、そういうふうな感じでは全然なかったですし、あの4人の実力はすごく拮抗してると思いますし、あれ以外の選手も割って入っていける、実力がある選手はたくさんいますので、これからさらにミドル級に関しては混沌としていくのではという印象を受けました。ワンマッチに関しましては、リザーブマッチで登場したナカハラ選手は、デビュー戦では桜庭選手に敗れましたが短い期間で急成長してくれて、この先のミドル級のなかで台風の目になる存在じゃないかという印象を受けました。これからも、積極的にミドル級をかき回してもらって、空手出身ということでとても貴重な選手なので、すごく期待をしています。ワンマッチに関してはどれも見どころがあったんですが、私の印象に残ったところで申し上げますと、船木選手とミノワマン選手の試合は、ミドル級GPという外国人選手の実力が拮抗した潰しあいがあるなかで、それとはちょっと違った、同じ階級なんですけど、また違ったストーリーがあって、これができるのはやっぱりDREAMの魅力であり、日本の総合格闘技の魅力のひとつかなというふうに感じました。結果は、船木選手が見事に勝ちましたが、最後にリング上で言葉に詰まって出てきたのが「ありがとうございました」ということだったんですけど、その言葉に、これまでのいろんなことが詰まっているのかなと。万感、胸に詰まるような言葉だったかなと思います。それ以外の各階級でいろんな闘いがあったと思うんですけど、ミルコvsアリスターに関しましては残念な結果になってしまいましたが、どのタイミングになるかは分かりませんが、あの試合はもう一度観てみたいなと思っています。試合なんで、ああいうことは当然起こると思うのですが、再びあの試合を組めたらいいなと思っています。あとは青木選手、相変わらず強いなと。直前のオファーにも関わらず、しっかりと仕上げてきて、未知の相手に対して、安定した力で勝てるというのは、彼の普段の摂生、練習の賜物だと思います。相変わらず本当に強いなと感じました。あらためて全体を通してなんですが、今回、『DREAM6』が終了して、次にイベントを行なうのは、年末になります。12月31日になります。大会名称等ですが、選手はいろんな言い方をしたと思いますし、最後のアナウンスでも『やれんのか!』という言い方をしてたんですけど、テレビの放送、当然、大晦日はTBSさんで放送させていただくんですけど、こちらに関しては『Dynamite!!』という名称になるんじゃないかなと思います。ちょっと現時点で決まってないことがたくさんありまして、今日この時点では、年末にイベントを行なうという。まだこれは正式にアナウンスできてなかったんですけど、年末に行なうということをひとまず報告できればと思います。
――年末の話が出てきましたが、そのイベントはK-1になるのか、それともDREAMになるのか、それともミックスになるのか、どういったかたちをお考えでしょうか?
笹原 当然、競技として、総合格闘技、そしてK-1というのがあるんですけど、別々に行なうか、それともひとつにして行なうかはまだ決まってません。
――秋山選手が試合後に吉田選手と闘いたいということを表明されていましたが、実現の可能性は?
笹原 秋山選手は、吉田選手という名前を出されて、青木選手はその秋山選手の名前を出されてたと思うのですが、当然、選手は個々で闘いたい相手がいると思います。名前を出す気持ちも理解できますし、アピールしたい気持ちも理解はできます。とは言っても、カードを決めるのは、選手ではなく、もっと言えば、我々でもなく、やはりファンの方が何を観たいのかというところだと思いますので、ファンの観たいカードをやるのがわれわれの役目だと思いますし、ファイターの役目であると思います。この件を受けて、例えば過去のGPでもやってますけど、「秋山選手の観たいカードは何ですか?」というかたちでアンケートを取るなどして、もう一度改めてファンの方々にどんなカードが観たいのかなというのを一度聞ければと思っています。
――大みそかは、別会場で二元中継といううわさもありますが。
笹原 そこも、決まってないです。アイデアとしては、そういうのも出ています。
――大みそかまでにもう1大会はさむ予定は?
笹原 一部、噂で挙がってましたけど、11月の頭か中旬で海外を含めたところでやるという。我々のなかでもそういうのはあったんですけど、それはないです。この後に行なわれるのは、年末の大会ということになります。
――ヒョードル選手が闘う予定があるという噂を聞いたのですが。
笹原 今日ですか? そんな噂があったんですか? それ自体が初耳なんで、思わずビビって、たじろいじゃいましたけど(笑)。当初から、この大会を観るために来日しました。あとはリング上で発言されたと思うんですけど、石井選手と顔合わせをするという目的で来日しています。それと、石井選手の件で補足したいんですけど、リング上でヒョードル選手が、「また練習ができればいいね」みたいなことをおっしゃってたと思うんですけど、まあ、ヒョードル選手と我々の気持ちというのは、また違っていて、当然、石井選手は柔道界の宝であり、もっと言うと、日本の宝みたいな存在だと思いますので、我々のほうから積極的に石井選手にというのは誤解なきように申し上げます。具体的に何かをしてほしいというのはないです。あくまで、リング上でヒョードルが喋ったことは、ヒョードルの気持ちということでご理解いただければと思います。
――ミルコ選手なんですけど、この後、ヘビー級のタイトルなどに関して、どういった感じになるでしょうか?
笹原 今回の試合は、ある意味、ミルコにとっても、アリスターにとっても査定試合みたいな感じだったと思うんですけど。まあ、不可抗力というのはあるんですが、いきなりミルコと誰かがタイトルマッチをやるというのは考えてないです。ちょっと正直、あの内容では。もちろん我々もミルコ選手に対しての期待は大きいですし、ファンの方々の期待ももちろん大きいと思いますので、例えば、今日すっきりKO勝ちしていればそういうアイデアも浮かんできてたんでしょうけど、現時点ではまったくの白紙です。ちょっとケガの状況もあって、なんとも言えないんですけど、長引くことはないと思いますし、彼も当然このままでは引き下がれないと思いますので、大みそかとかで出てきてくれるのではと思っています。
――秋山選手の話に戻しますが、ファンの方々が吉田戦を望んだ場合、交渉に入るということは?
笹原 ファンの方々のそういうグルーヴが大きければ、当然、簡単にはいかない話だとは思いますので、ちょっとやり方を考えたいなと思っています。
――ヒョードル選手の大みそか参戦は?
笹原 当然、話はしていますが、現時点でまだ確定ではありません。ヒョードル選手の気持ちとしても、大みそかを日本ですごすというのは彼のなかでも習慣になっているので、ぜひ日本のファンの方々の前で闘ってもらいたいという気持ちは持っているんですけど、まだ具体的に、対戦相手が誰とかっていうのは決まってませんので、我々の思いとか、誠意とか、当然、条件面も含めて、彼、そして彼のマネージメントサイドに納得していただければ、大みそかにさいたまにヒョードルが帰って来ると信じています。
――ヒョードル選手の対戦相手候補としてミルコ選手という可能性は?
笹原 ちょっといまの時点では、僕の個人的意見としては考えられないかなと思っています。去年、ここでヒョードル選手は、チェ・ホンマン選手と闘ったんですけど、やっぱり大みそかは普段では考えられないようなカードを組みたいなと思っています。