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2008年9月11日

師弟対決! 船木とミノワマンが激しい視殺戦!!
中村K太郎は「今回勝って青木さんとやりたいです」とアピール!

9月11日(木)、都内・ウラク青山で記者会見が行なわれ、9・23『OLYMPIA DREAM.6 ミドル級グランプリ2008 決勝戦』(さいたまスーパーアリーナ)の追加対戦カードが発表された。
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発表されたカードは、【ライト級ワンマッチ】中村K太郎vsアドリアーノ・マーティンス、【ウェルター級ワンマッチ】桜井“マッハ”速人vs弘中邦佳、【ミドル級ワンマッチ】ミノワマンvs船木誠勝の3試合。記者会見には、笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーと、『DREAM.6』に出場するK太郎、アドリアーノ、弘中、ミノワマン、船木が出席。『DREAM.6』に向けての抱負を語った。

“裸十段”の異名を持つ寝技師・中村K太郎は、今回がDREAM初参戦。今年に入り一時は引退を表明していたが、負傷していた目の回復もよく、DREAM参戦を決意。これまで闘ってきたウェルター級から階級を下げ、“DREAM黄金の階級”とも呼べるライト級への参戦に名乗りを挙げた。会見で中村は「頑張ります!」と言葉少なながら力強く意気込み。今後闘ってみたい選手について「日本のライト級で一番と評価されている」青木真也の名を挙げると、「今回勝って青木さんとやりたいです」とアピールした。そんな中村と対戦するアドリアーノは、選手として活躍する傍ら、山本“KID”徳郁率いるKRAZY BEEで柔術を指導する強豪柔術家。かねてよりDREAMでの試合を虎視眈々と狙っており、「DREAMは世界一のイベント。これからDREAMで頑張っていきたい」と意欲を見せていた。

前回『DREAM.5』で宮澤元樹を破りDREAM初参戦を見事白星で飾った弘中邦佳は、桜井“マッハ”速人と激突。DREAM2戦目にして“マッハ越え”を狙う弘中は、「マッハさんは、ボクが総合を志した頃から、憧れ、目標とする選手。下馬評ではマッハさん有利と思われているかもしれませんけど、それを覆してボクが日本ウェルター級の第一人者になりたいと思います。人生最大のチャンスなので、打撃でも寝技でも勝って、お客さんに『弘中強い』ということを印象づけたい」とコメント。そして、「総合を始めたときから、『マッハさんに勝ちたい』……というか、むしろ『勝てる』というのが自分の根底にはあった」と自信を垣間見せていた。一方のマッハは現在、この一戦に向けアメリカ・シアトルでトレーニング中。「実績から言えばマッハ選手ですが、ここで弘中選手がマッハ選手を食えば一躍トップ戦線に躍り出てきます。初代ウェルター級王座を懸けたタイトルマッチに向け、重要な一戦になると思います」と笹原EP。日本人ウェルター級ファイター同士の一戦に注目だ。

そして、かつての師弟同士。パンクラス時代の先輩・後輩の間柄であった船木誠勝とミノワマンの激突も決定した。先にマイクを握った船木が「前回の『DREAM.2』から4ヵ月強、出番を待っていました。ミノワマン選手は元々、自分の後輩。自分の首を獲るつもりなら、首の皮一枚残らないように、全力で介錯に来てほしい。自分も全力で抵抗します。DREAMに相応しい試合になると思います」と気迫のこもったコメントを残すと、ミノワマンも「自分はあまり“運命”という言葉は信じていませんが、まさかこのタイミングでできるとは……。運命とは自分で切り開くものであり、時の流れもまた運命。自分がデビューしてからやってきたこと、信じた道と、そして、喜び、悲しみ、すべての感情と、肉体を使って……(首を)獲りにいきたいと思います! 『ミノワマン第9話“運命の巻”』!!」と真っ向勝負を挑むことを明かした。会見後の記念撮影では一歩も引かない視殺戦を演じた両者。これまで互いに背負ってきたものがぶつかり合う。日本の総合格闘技史をひもとくような意義深い試合になることは間違いないだろう。

また会見で笹原EPは、『DREAM.6』への出場を予定している秋山成勲についても言及。「秋山選手サイドには何人か候補選手を挙げていますが、本人からの返事はまだありません。いずれにしろカードは組みますので、今しばらくお待ちください」と語っていた。

以下、記者会見後に行われた船木、ミノワマン、笹原EPの囲み取材の模様。
【船木誠勝】
──現在の練習メニューを教えてください。
船木 今はチーム・ドラゴンで4ケ月間ずっとやってますね。チームの皆さんと一緒のメニューを。けっこういろんな箇所を痛めます。今は全快して柴田(勝頼)と調整しています。
──打撃を強化?
船木 打撃というより、ハードな練習を現役のキックボクサーとどこまで自分ができるかという挑戦もありましたし、やったからにはキツイからって「やっぱり違うところで」とは思いたくなかったんで、ずっと(チーム・ドラゴンで練習を)やっていこうと思いました。
──ミノワマン選手のパンクラス時代以降の活躍ってどのように見てましたか?
船木 パンクラスを離れてからのほうがすごい活躍してるなあとビックリして観てました。PRIDEでの一連の試合もずっと観てましたし、去年からずっとHERO'Sも間近で観る機会がありまして、相当成長したなと思いました。自分で自分のテーマを作って、それをファンと一緒に追いかけている姿っていうのはものすごく理想的だなと。あとは勝ち負けにこだわらず、突進して相手と真っ向勝負できる選手って、なかなか最近珍しいなと。大変貴重な選手だと思います。
──練習で肌を合わせたことは?
船木 引退する前に、ちょうど彼が(パンクラスに)入門して、広尾道場にいたときは一緒に練習をしましたね。
──その頃は、技術を教える立場だったと思うんですが。
船木 いや、教えたことはまったくないですね。ただ、自分の練習相手として一緒にトレーニングしていた中のひとり、という記憶ですね。
──「介錯するなら、首の皮一枚残らずやってほしい」と言葉にすごい覚悟を感じたのですが。
船木 そうですね。復帰して3戦目なので、「3度目の正直」ということを自分なりに感じていますね。いつまでもダラダラと甘えて試合をするのが好きではないので。ただ、逆に自分は全精力を使って抵抗しますんで。終わったあとに、自分の気持ちで介錯されたかどうかは決めたいと思います。逆に自分が勝てば、まだまだいけるなと。そういう闘いも含めて一番いい相手だと思います。
──対策は?
船木 何個かありますけど、練習で試してもシチュエーションを間違えると、なかなかハマりづらいんで、そのときの感覚で打撃は打撃、関節は関節、絞め技は絞め技。その3つのパターンは自分の中で「これで倒せたらいいな」というのはあります。

【ミノワマン】
──さきほどの会見で船木選手と視線を交わしましたけど、どんなことを感じました?
ミノワマン えーと、普段練習場とか会場で顔を合わせるときの船木さんじゃない目線を感じました。
──殺気?
ミノワマン そうですね。さきほど、「首の皮一枚」と言った気持ちが伝わりました。
──船木選手はどういう存在ですか?
ミノワマン パンクラスというところに入団を決めた頃の憧れの選手でしたし、尊敬する方であり、今思えばプロレスラーとして当時観ていた中では理想のリアル・プロレスラーに近い存在だったと思います。
──パンクラス時代の船木選手との思い出は?
ミノワマン いっぱいありますけど、練習だったり試合のお手伝いだったり。私生活だったり、いろんなことがありますね。料理を作ったり、洗濯をしたりと。練習とか試合に関してはクールな方ですが、いったん練習とか試合が終わったら、いたずら好きですね。
──現役復帰してからの船木選手はどのように映ってますか?
ミノワマン 桜庭さん、田村さんと2戦やってらっしゃるんですけど、自分が観たところ、まだ本当の船木さんの力を出し切っていないなと。本当に怖い船木さんが出てないなと思いました。そうじゃないんだよな、っていう。おそらく自分との試合のときに、もっとシビアに、後輩でもあるんで絶対に負けられないという気持ちが出て、強くて怖い船木さんが出てくるんじゃないかなと思います。
──怖い船木さんとは?
ミノワマン 普段はクールな方なんですけど、感情をむき出しにした船木さん。まだ試合の感覚だったり、闘いの感覚がまだ戻ってないと思うんですけど、目が覚めるっていう感覚を取り戻したときが怖いと思います。自分はそういう船木さんと闘いたいと思います。あと、まだ自分自身の殻を破れない部分があるので、この試合はその殻を破れるようなきっかけとなると思います。

【笹原圭一DREAMイベント・プロデューサー】
──秋山選手には何選手ほど候補を出したんですか?
笹原 えっとですね、日本人、外国人含めて3名ぐらいです。まだ返事をもらえてないです。今日会見だったので、今日結論が出ればよかったんですけど……。できれば今週中に決めて発表したいと思います。
──秋山選手は今回の試合と大晦日の試合に出る予定?
笹原 まだ全然正式に決まったわけではありませんが、9月の大会と大晦日の間にもう1大会やろうかというアイデアもあります。11月くらいですかね? そこでの出場もあり得ますし、当然大晦日もあり得ます。DREAMのなかで秋山選手はひとつの柱であることは間違いないんで、できるだけ出場してもらえるような形にはしていきたいなと思います。
──KID選手の状態は?
笹原 怪我自体はリハビリを毎日されているみたいで、やはり常人とは違う回復力みたいなんで大晦日に出てもらいたいなあと。出てもらわないと正直辛いなと(笑)。でも、怪我なんで、そこは無理矢理にとは思ってないんですが、大晦日の舞台が復帰戦でありDREAMデビュー戦として最高だなと思います。
──本人の意向は?
笹原 本人もこのDREAMというイベントに対しては、まだ試合はしてませんが、思い入れというか新しいイベントとして期待している部分はあると思うので、一刻も早く出たいという気持ちは間違いなくあると思います。大晦日という一番注目度の高い、熱のあるところで復帰したいという気持ちはあると思います。さらに言えば、「俺がいなけりゃ大晦日は始まらねえだろ」という気持ちもあると思います。その思いがあれば、かならず大晦日に間に合ってくれるのではと思ってますけど。
──現状、普通に歩行できるまで回復してるんですか?
笹原 日常生活には問題ないでしょうけど、リハビリや筋肉をつけていく作業があると思うんで、ファイターとして回復してるかっていうと、まだまだ。ただ、順調に回復はしてるみたいなんで、大晦日に照準を絞ってほしいですね。
──現在10試合が発表されてますけど、あとどれくらい試合が組まれる可能性がありますか?
笹原 マックス2試合ですね。もしくはもう1試合。過去最多試合数になるんじゃないですかね。